今回の校長室の窓は、普段の「校長室の風景」についてお話します。子どもたちは、休み時間になると、よく校長室を訪ねてくれます。子どもたちが話す内容は、他愛もないことがほとんどです。けれど、その他愛もないことの中に、本当に伝えたいことのヒントが隠されている場合があります。子どもたちは、以下のような話をしてくれます。
・友だちのこと
・家族のこと
・勉強のこと
・先生のこと
・自分の生い立ちや将来のこと
・悩みや相談
大人でもそうですが、子どもたちも自分の話をすることで気持ちがすっきりすることが多いようです。私が「少し心配だな。大丈夫かな。」と感じた子どもたちの悩みや相談に対しては、「校長先生にできることはあるかな?」、「その悩みについて、一緒に考えてみてもいいかな?」、「担任の先生に伝えてもいい?」と問いかけます。
校長室でのほんの些細な会話から、子どもたちの様子や友だち関係、クラスでの状況、お家での出来事を知ることもあります。私は、「校長室」がすべての子どもたちの居場所になればいいと考えています。
けれど、本当の子どもたちの居場所は自分の「教室」だと思います。教室が居心地がよくて、みんなと過ごす毎日が嬉しくて、先生といろんなことを話すのが楽しい。私が学級担任のときは、そんなクラスを創ることを目標にしていました。
でも、子どもでも大人でも誰にでも、しんどいとき、1人になりたいとき、静かな環境で過ごしたいときがあるかもしれません。そんなときに、「校長室」が一人ひとりの居場所になればいいなと思っています。
北津守小学校 校長 辻 信行