12月16日(月)〜20日(金)「個人懇談」 14時頃下校

北津守の学力向上vol19「インクルーシブ教育 その3」〜共生〜

 今回の北津守の学力向上は、インクルーシブ教育シリーズの3回目です。共生について考えます。保護者の皆さんも、障がいのある方と街で出会うことがあると思います。肢体不自由の方、目の不自由な方、知的障がい者の方など、障がいの種別は様々ですね。

 1979年に、当時の養護学校が義務教育となる前までは、障がいのある子どもが学校教育を受けることが困難な時代がありました。障がい児とその保護者が学校教育を受けたいと希望しても、入学が認められないことが多く、そのために障がい児の就学猶予や就学免除が適用されていました。ただし、現在でも、障がいのある子どもたちの就学が困難なケースが無くなったわけではありません。

 私が小学生の頃には、少しずつ障がいのある児童が学校教育を受けることができるようになってきました。同じクラスに障がいのある友だちがいて、楽しく過ごしたことを覚えています。少しずつではありますが、どの教室にも障がいのある児童が在籍している環境になってきました。

 私は、これは素敵なことだと思っています。障がいのあるなしにかかわらず、友だちとして同じ時間を過ごし、助け合い、学び合っていく。文部科学省が示した「令和の日本型教育」の骨子には、すべての子どもにとって、個別最適の学びと協働的な学びが重要であると明記されています。

 一人ひとりの個に応じた学びを大切にしながら、これからを生きる子どもたちに「共生」の楽しさと大切さを学ばせることで、自分を大切にし、他者への優しさにあふれた自尊感情が育まれていきます。北津守小学校では、これからも、多様な子どもたちが共に学び合い、共に助け合う「共生」の大切さを学ぶ教育を推進していきます。

                  北津守小学校 校長 辻 信行
 

北津守の学力向上 vol18「インクルーシブ教育 その2」〜多様性〜

 今回の北津守の学力向上は、前回に引き続き「インクルーシブ教育」のお話です。前回は、「障がい者の権利に関する条約」について、国際連合から勧告を受けたという内容でした。
 
 各校園には、障がいのある子ども、外国につながりのある子ども、LGBTQの子どもなど、様々なマイノリティの子どもたちがいます。また、友だち関係で困っている子、お家のことで悩んでいる子、いじめの被害にあった子、様々な事情で登校できない子などもいます。

 私たち大人や教員は、子どもたちには、多様性があり、多様な悩みを抱えているという前提に立って、子どもたちに寄り添う必要があります。つまり、価値観の基準を自分の「ものさし」で測るのではなく、一人一人の子どもたちの多様性に合わせることが求められるのです。

 自分の経験則や価値観だけで判断し、「そんなちっぽけなことで悩まなくていいよ。」と子どもを諭しても、子どもにとっては、大きな悩みの場合があります。自分に障がいのあること、自分が外国にルーツがあること、自分がLGBTQであること、家族のことで悩んでいること、学校に行きたくてもい行けないこと・・・etc。

 子どもたちには多様性があり、多様なものの考え方をもっています。それらの多様性を前提として認め、それらの想いや願いにできる限り寄り添って、教育を推進するようにと、国連は日本政府に勧告しています。

 少し難しいお話になったかもしれません。次回の校長室の窓は「インクルーシブ教育 その3」として、この話題についてまとめてみたいと思います。

                   北津守小学校 校長 辻 信行

北津守の学力向上 vol17「インクルーシブ教育 その1」〜国際連合の勧告〜

 今回の北津守の学力向上は、「インクルーシブ教育」についてのお話です。「特別支援教育」という言葉を知っておられる方もいると思います。言葉の定義は難しいのですが、「インクルーシブ教育」とは、言葉の意味合いが違います。

 先日、日本は「障がい者の権利に関する条約」に関して、国際連合(国連)から審査を受けました。そして、いくつかの勧告が出されました。端的に言えば、「障がい者の訴えを聴き、障がい者の権利を保障するように。」という内容でした。

 日本は、2014年に国連の「障がい者の権利に関する条約」に批准しました。そして、2016年に「障がいを理由とする差別の解消の推進に関する法律」を制定しています。市民の間に、少しずつ障がいに対する理解が進む一方で、まだまだ障がい者に対する差別があるからこそ、その法律ができた背景があります。

 私は、すべての子どもたちが教え合い、学び合いながら互いを知り、共生していく学校づくりを目指しています。障がいのある子も、障がいのない子も、北津守小学校で一緒に学んでいく「インクルーシブ教育」を、これからも推進していきます。さらに、多様な子どもたちが、学校にいることを前提とした教育環境の改善と柔軟な教育課程の編成と改革に力を尽くしていきます。保護者の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

                北津守小学校 校長 辻 信行

感嘆符 校長室の窓vol17「素敵な6年生」

 今回の校長室の窓は、6年生の廊下に貼られている掲示物のお話です。
 6年生はいつも元気で、自分の想いをはっきりと伝えることができる児童が多いです。時には、想いが強すぎてけんかなったり、言い争いになったりすることもあります。できることなら、自分の想いは相手に伝えながら、仲良く楽しく過ごしたいという、子どもたちの想いが掲示物にまとめられています。

 「みんなのマナー」と「問題(トラブル)を解決するために」です。とっても素敵な考え方が表れています。実際、6年生になってから、トラブルや言い争いが少なくなってきています。子どもたちも実感しているのではないでしょうか。

 これからも北津守小学校のリーダーとして、全校児童を導いてください。校長先生は、友だち想いで心の優しい6年生の皆さんが大好きです。

                  北津守小学校 校長 辻 信行

 
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校長室の窓vol16「一輪車を楽しむ」

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 今回の校長室の窓は、子どもたちが一輪車を楽しむ様子について、お伝えします。時々、休み時間になると、子どもたちが「校長先生、一緒に遊ぼ!」と言って、校長室に来てくれます。

 サッカーをしたり、ドッジボールをしたり、一輪車をしたりして一緒に遊びます。もう50歳も間近ですので、けがをしないように気をつけて楽しんでいます。一輪車はとっても難しいのですが、低学年の子どもたちと一緒に遊んでいると、少しずつできるようになってきました。子どもたちが、私にとっての小さな先生なのです。

 「校長先生、もっと前に体重かけな。」、「校長先生、前向いて。」と丁寧なご指導を賜りながら、練習に励んでいます。ちょっと休憩していると、「ほら、やって。」と叱られる日々です。そんな何気ない日常こそ、子どもたちにとっても、私たち教職員にとっても、幸せなのだと感じています。

                  北津守小学校 校長 辻 信行
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