子どもたちを守るために阪神淡路大震災から29年。私は兵庫県伊丹市で被災しました。毎年1月17日になると今もあの時の記憶が昨日のことのように思い出されます。怖くなります。先日の能登地震の映像を見ていると忘れかけていた細かい記憶も鮮明に思い出して辛くなってしまいました。 でも、その記憶は忘れてはいけないし、その当時まだ生まれていなかった世代に繋げていくことが大切だとも思っています。その思いもあり、昨日の児童朝会では当時の話をしました。 「三津屋小学校のみなさんは、家で暮らしていて、毎朝、家族と一緒に朝ごはんを食べて学校に来ます。学校に来れば、そこに教室があり、友達や先生がいて、学習したり遊んだりします。学校が終わって帰れば、家があって、そこに家族がいて、温かい晩ごはんを食べます。『普通のこと』『当たり前』と毎日を暮らしています。 しかし、29年前の1月17日午前5時46分、大阪に大きな地震がありました。みなさんと同じ『普通の、当たり前の暮らしと時間』が一瞬のうちに無くなりました。信じられないような大きな地震によって、たくさんの家が無くなり、6千人を超える人が亡くなりました。昨日の夜まで楽しく過ごしていた家族が、そこにあったわが家が、友達や先生、そして学校がなくなりました。そこにあった『普通の生活』、『いるべきはずの家族、友達、先生、あるべきはずのわが家と学校』がなくなったのです。(後略)」 2時間目には避難訓練も実施しました。「訓練だけど全員で真剣に避難しよう」と話した通り、全員が素早く行動をしてくれました。 私だけではなく、あの大震災を経験した誰もが、いろいろな思いを抱えて生きていることだと思います。29年も経ちましたから、保護者の方や私たち教職員の中にも生まれていなかったり、まだ幼かった方も多くなってきています。経験した話だけではなく、知っていること、聞いたことを子どもに伝えることは、子どもたちにとってもとても大事なことだと考えています。できましたら保護者のみなさんも、お子さんにお話をしていただけたらと思います。そして、地震が起こったときにどうすればいいのか、一人のときはどうすればいいのか、もし家族が離れ離れになったらどこに集まるのか、ご家庭でも必ず伝えてあげてください。よろしくお願いします。 学習のようす【6・4年生】学習のようす【2・3年生】学習のようす【5・1年生】学習のようす【4・6年生】 |
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