今回の校長室の窓は、次の新しい学習指導要領を見据えた現状の学校教育のお話「その2」です。校長室の窓vol140の「35人学級の多様性」でお話をした続きです。
添付の資料をご覧ください。日本で学ぶ子どもは、他の国で学ぶ子どもと比較して、「失敗しそうな時、他人がどう思うか気になる」傾向にあります。
また、「うまくいくかわからないことも意欲的に取り組む」子どもの割合が、他の国で学ぶ子どもと比較して低いことがわかります。
これらのデータをもとにして、中央教育審議会の諮問では、「日本の社会及び教育の積年の課題でもある正解主義や同調圧力への偏りからの脱却」が重要であると提言しています。
家庭や学校で生活していると、失敗することも多くあります。うまくいかないこともたくさんあります。「失敗しても、周りの人が応援してくれたり、認めてくれたりすること」や「うまくいかないかもしれないことに、チャレンジしたり、少しでも取り組んだりすること」が、子どもたちの成長を促し、自立することにつながると私は思います。
子どもが失敗したときに、寄り添える大人でありたいし、子どもが新しいチャレンジをするときに、背中をそっと押してあげられる大人でありたいと私は思います。
けれど、なかなか難しいです。私も自分の子どもたちに、いつもそんな風に接することができるわけではありません。保護者の皆様にとって、これらのお話が少しでも、ご家庭でのお子さんとの関わり方の参考になれば幸いです。
中泉尾小学校 校長 辻 信行