今日、8月15日は終戦記念日です。今回の校長室の窓では、「平和と戦争」について、お話したいと思います。
1945年8月15日の終戦から、80年が経ちました。様々なマスメディアで、「戦争」についての放送がありました。戦争体験者の多くの皆さんが、「戦争だけは絶対にしてはいけない。」と訴えておられた姿が、私には強く印象に残っています。
少し前ですが、北津守小学校の校長として勤務している時に、社会科の学習の中で、私はウクライナとロシアの戦争について、子どもたちと一緒に考えたことがあります。子どもたちは、両国間の戦争について、様々なことを知っていました。たくさんの知識を、様々なSNSを通して得ていたのです。
子どもたちと一緒に、どうして戦争が起こってしまったのかを考え、どうすれば戦争を止めることができるのかを語り合いました。子どもたちのすべての意見やアイデアを肯定的に受け止めながら、議論を深めていきました。
この議論の結末は、算数のように答えが決まっているわけではありません。子どもたちと話し合う中では、「やっぱり、話し合うことが大切なのではないか」という考えが多かったですが、それで解決するかどうかはわかりません。
この学習の様子は、当時、添付している資料の通り、たくさんのマスメディアにも取り上げられました。「ウクライナとロシア」、「パレスチナとイスラエル」のような戦争や紛争は、小学校の学習ではなかなか取り上げにくいからだと思います。
ただ、大切なことは、戦争体験者の多くの皆さんも話していたように、「一人一人が当事者として、戦争のことを考えることだと思います。」ということではないでしょうか。
「戦争をしてはいけない」、「平和こそ尊い」、「平和な世界になるために、私たちができること」という思いや考えをアウトプットして議論し、より探究的に学びを深めていくことが、私たち大人と子どもたちにも求められているように感じます。
今日の正午。私は黙祷を捧げ、戦没者の方々を慰霊し、恒久の平和を祈りたいと思います。
中泉尾小学校 校長 辻 信行