令和7年5月12日 「いじめについて考える日」及び「いのちについて考える日」
「いじめについて考える日」講話
皆さん、おはようございます。 新年度が始まり、1か月が過ぎました。少しずつ新しい学級にも慣れてきたことと思います。 さて、今日は港南中学校では「いじめについて考える日」「いのちについて考える日」としています。 そもそも、大阪市では、平成29年度に『いじめについて考える日』を設定し、大阪市立のすべての小学校・中学校・高等学校で、いじめを許さない学校づくりの取組が始まりました。また、令和5年度より、「いのち」の大切さの学びを深めるため、「いじめについて考える日」に併せて「いのちについて考える日」を設定し、自分を大切にする心や他者への思いやりを育めるよう取組んでいます。この取組には5つの目的があります。 ●『いじめについて考える日』を設けることにより、「いじめはいつでもどの子どもにも、どの学校においても起こりうる」という認識のもと、「いじめは生命をも脅かす行為であり、人間として絶対に許されない行為である」ことを学校全体で再認識しましょう。 ●「いじめを許さない学級・学校づくり」は仲間づくりの基本ですから、お互いについてよく理解し合い、相手の立場に立って考える機会としましょう。 ●「いじめ防止」の意識を高めるとともに、互いに支えあって生きることの大切さ、夢や希望をもって生きることや自分を大切にする心など、「いのち」のかけがえのなさを考える機会としましょう。 ●学校が中心となって取組を積み重ねることで、生徒や教職員のみならず家庭や地域全体でも「いじめ防止」の意識を高めましょう。 ●自らがかけがえのない大切な存在であると実感できるよう、自尊感情を高め、他者を思いやる気持ちを育む機会としましょう。 ここで皆さんに一つ質問があります。昨年度、一年間で全国の小中学校や高校などで、把握されたいじめの件数はいくつあったでしょうか。 答えは約73万3千件です。ピンと来ないかもしれませんが、とても多いです。前年度から7.4%、約5万1千件増えました。主な内容は、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多く、続いて「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする」が多いです。パソコンやスマートフォンを使って誹謗中傷する「ネットいじめ」の件数は2万4680件で、前年度から約760件増え過去最多を更新しました。インターネット上のいじめは教室の中では見えにくく大きな課題となっています。 見逃せないのは、いじめが命にかかわったり、長期欠席の原因になったりする「重大事態」が1306件に上っていることです。前年度から42.1%、387件増え過去最多を更新しました。 大阪市の学校に係る最重要目標の一つに「子どもが安心して成長できる安全な社会(学校園・家庭・社会)の実現」があります。その目標を達成するためには、私たち一人ひとりの理解と協力がなければなりません。 そこで、二つの視点で話を進めたいと思います。 一つ目の視点は、「思いやり」の大切さです。「論語」という2500年前の孔子と弟子たちの対話の記録の中に、その場面があります。弟子の子貢が孔子先生にこう質問します。「ただ一つの言葉で一生かけて行う価値のあるものはありますか」。孔子先生の答えはこうでした。「それは恕だね。思いやりということだ。」と言っています。そして続けて〈己れの欲せざる所を、人に施すこと勿かれ〉と答えたわけです。一生、これだけでやっていけるという一言は「思いやり」である、という孔子の言葉には深いものがあります。その「思いやり」の中身は「自分がされて嫌なことは人にしない」ということです。ほかにもいろいろ大事なことはあると思いますが、世の中を生きていく原理を「思いやり」としたところが孔子のすごいところです。「自分がされて嫌なことを人にやってはいけない」というのは、非常に簡単なことですが、これを徹底するのは難しいものです。相手の立場に立って考えてみるのは大事なことではないでしょうか。ぜひ皆さんに身につけてほしいと思います。 二つ目の視点は、「self-esteem:セルフ・エスティーム」という考え方です。自尊感情や自己肯定感と訳されますが、自分自身を価値ある者だと感じる感覚です。自分自身を好きだと感じ、自分を大切に思える気持ちのことです。自信と言っても良いでしょう。誰でも長所もあれば短所もあります。それら全てを含んで、自分がかけがえのない存在だと感じることが、セルフ・エスティームです。別の言い方をすれば、自分を受け入れること、自分の意見をしっかり言えて自己決定できること、人間関係の中でしっかり生活していると感じることです。本来の能力や外見が同じでも、自尊感情が違えば、その人の考えや行動が左右されます。自尊感情(自己肯定感)は、心と体の健康を保つために必要なものです。高い自尊感情を持つ人は、何事に対しても積極的に取り組み、豊かな体験を積み重ねていく中で、さらに自信がつき、ありのままの自分を受け入れ、他者をも受け入れていくことができるようになります。自尊感情が高い人は、結果的に学校の成績や仕事の業績がアップし、自分を大切にすると同時に人への思いやりを持つことができるようになります。日本語で「自尊心が高い」というと、あまりよい意味で使われないこともありますが、心理学的にいう「高い自尊感情」は、人が社会の中で幸せに生きていくために必要なことと言えるでしょう。ですから、皆さん一人ひとりが、それぞれに目標を立てて、努力を続けてほしいと強く願っています。 最後に道徳の授業について話をして終わります。道徳の授業では、人間の生き方について深く考えること、嫌なことや辛いことから逃げ出さず前向きに生きようとする「心」を強くすることをめざしています。そこで鍵となるのが「想像力」です。想像力が豊かになれば、人の心の痛みが分かるようになり、こんなことをすれば相手は嫌だろうなと感じる「心の力」がつきます。多面的な見方ができると、物事を柔軟に捉えられるので、困難な壁にぶつかった時でも、新しい自分なりの解決策を見つけられるものです。道徳的想像力を欠けば同調圧力に屈して、いじめを生む危険性が生じます。いじめを見て見ぬふりをする傍観者をつくらないようにしなければならないと思います。 これからの社会では「チームで働く力」が求められます。多様な人々とともに、目標に向けて協力する力を得るには、「想像力」を身につけておくことが大切かと思います。 かの相対性理論で名高い物理学者のアインシュタインも言っています。「想像力は知識よりも重要である」と。 以上で「いじめについて考える日」の講話を終わります。 令和7年4月30日 1年学年集会![]() ![]() 2年生 学年集会
本日は先生より、新年度当初にそれぞれが設定した目標達成に向けてのお話がありました。
![]() ![]() 令和7年5月2日 5月7日・8日 オープンスクールのお知らせ
1.日 時 5月7日(水)〜8日(木)
13時30分〜15時20分(5〜6限目) ※受付:13時15分〜 2.場 所 各学級の教室・特別教室 ※詳しくは当日の案内掲示をご覧ください。 3 その他 ○当日は、入校証をご持参いただき、首からかけていただきますよう よろしくお願いいたします。 ○写真、動画の撮影はご遠慮ください。 ○授業参観中の私語、生徒への声掛け等はご遠慮ください。 ○時間割をホームページに掲載いたしておりますのでご覧ください。 ○8日(木)放課後、3年生修学旅行保護者説明会をあわせて実施 いたします。 ○中間テスト1週間前になりますので、部活動は原則ございません。 ○部活動見学の実施はございませんのでご了承ください。 2年生 一泊移住取り組み
1ヶ月後に控えた一泊移住に向けて、各クラス決め事から取り組みがスタートしました!
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