〜ようこそ墨江丘中学校ホームページへ〜  「いのち」をテーマに自分の「いのち」周りの人の「いのち」を大切に、輝かせ続ける学校目指して教育活動をしています。

〈視野は広がり、心は深まる〉知夫里島、到着

船が静かに知夫里島の港へと滑り込むと、デッキには次々と生徒の姿が現れました。まるで自然に導かれるかのように。彼らは誰に言われるでもなく、自ら海風の中へと足を運び、この最後の島の姿を目に焼き付けようとしていました。

隠岐諸島、それぞれの島が異なる表情を持ち、それぞれの土地に異なる学びの種がありました。生徒たちは、島を移るごとにその違いに気づき、比較し、そして味わう力を身につけていったのです。

「知夫里島か……」と、声に出す生徒もいましたが、その響きは単なる地名ではなく、“次なる気づきへの予感”のように聞こえました。最初の島での無邪気さは、すでに姿を変え、落ち着きと観察力を帯びたまなざしに変わっています。

島を見るその目には、どこか敬意がありました。自然への、文化への、人々への、それは旅の経験が生徒たちの中で確実に育っていることの、静かで何より確かな証です。
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〈問いを抱えて、次の島へ〉フェリー、西ノ島へ到着直前

船は、まもなく西ノ島に到着します。甲板から見える島影が徐々に輪郭を帯びてくるにつれ、生徒たちの胸には新しい空気が流れ込みはじめました。

隠岐の島町での体験が、ただの思い出に収まることはありません。それは、人とのつながり、時間の使い方、自分自身との向き合い方。多くの“気づき”を宿した時間でした。言葉にしきれない学びが、風の匂いや海の色に溶け込んで、彼らの心にそっと積み重なっているのです。

隠岐諸島は、ただの観光地ではありません。自然が雄弁に語り、人が静かに寄り添い、思考のきっかけが至るところに転がっている“生きた教材”のような場所でした。

新たな島でまたどんな出会いがあるのか。生徒たちは、その答えを急ぎません。ただ、学びを携え、問いを抱えながら、一歩一歩、自分の足でこの探究の旅を進めていきます。
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〈静けさが教えてくれるもの〉船内で過ごす、問いの時間

見送りの感動が胸に残るまま、生徒たちは静かにフェリーへと乗り込みました。別れの涙は乾きつつも、心の奥ではまだ温かく湿っている。そんな余韻の中、船内での自由な時間が始まりました。

誰に促されるでもなく、それぞれが思い思いの場所へ向かっていきます。デッキでカードを囲み、笑い声を交えながら過ごすグループ。互いに背を預けるように座り、思い出を反芻する者たち。そこには“終わるからこそ美しい”という時間の感覚が、淡く広がっていました。

そして、屋上デッキに出て、静かに海を見つめる生徒の姿も。揺れる波の彼方をただ追うその目は、景色というより“問い”を見ていたのかもしれません。自然の雄大さと静けさの中で、自分とは何か、人としてどう在るべきか。旅の最終日、彼らの心には、言葉にならない対話が起きていたのです。

人生は答えを急がせません。けれど、この時間、この景色、この沈黙の中で生徒たちは、一つの問いを確かに抱きました。そして、その問いを携えて歩き続ける。それ自体が、学びのもっとも深い形なのかもしれません。
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隠岐の島のみなさん ありがとう

最高の時間を刻んでくれた場所

会う人、会う人が本当に親切で人の温かさを改めて感じれた場所

大自然の偉大さ、美しさ、癒しを感じる場所

自分史の残る1ページとなりました。

本当にありがとうございました。


今から学校に向けて隠岐の島を出発します。
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〈静かに、しかし確かに、心がほどけていく瞬間〉隠岐の島町の見送り

汽笛の音が静かに響き渡ったそのとき、生徒たちは隠岐の島町に最後のまなざしを注いでいました。船は港を離れ始め、陸との距離がゆっくりと広がっていく。まるで心の中でも、何かがゆるやかにほどけていくような感覚がありました。

岸には、西郷南中学校の生徒たち、そしてトートバッグ作りで深く関わってくださった加藤さんの姿が。大きく手を振りながら、誰一人として「形式」で見送る人はいませんでした。その眼差しには、ほんとうに“また会いたい”という想いが宿っていて、それがはっきりと、生徒たちの胸に届いていたのです。

別れに言葉は不要でした。生徒の中には、堪えきれずに涙を流す者も。誰かに見せるためでもなく、ただ心の底から自然にあふれた涙。そのひと粒に、出会いへの感謝と、別れの切なさ、そして“何かが変わった”という確かな手応えが宿っていました。

海の上を進むフェリーの甲板で、子どもたちは立ち尽くし、遠ざかる島影を最後まで見つめていました。振り返るのではなく、“刻む”ように。それは、地図には残らない記憶の航路を、それぞれの胸に描いている時間でもありました。
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