静寂と感謝の夜に寄せて
保護者の皆様へ
本日、隠岐の島での2日目が静かに幕を下ろそうとしています。大自然の懐に抱かれながら、生徒たちは日々の喧騒から離れ、自らの内面と、互いの存在と、そして“本物の学び”と深く向き合いました。 午前中、電波状況の不安定さにより、ホームページの更新が滞り、保護者の皆様にはご不安とご心配をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。お子様たちは全員、体調に問題なく、各々の活動に真摯に取り組んでおりましたことを、どうかご安心くださいませ。 本日の探究型選択別体験活動では、自然・医療・産業・伝統・地域資源といった幅広い分野に実地で触れ、“教科書では学べない学び”を五感を通して吸収しました。離島という特異な地で得た経験は、彼らの価値観や視野を大きく広げ、まさに“生きた知識”として心に刻まれたはずです。 また、夜に行われた全体レクリエーションは、生徒たちが2ヶ月にわたり準備してきた集大成でもありました。他者のために動く喜び、共に笑い、共に感動する時間が、確かな“絆”を育みました。 ここまで来られたのも、毎朝のお弁当、日々の支え、そして何よりも我が子を信じて送り出してくださった皆様のお力添えあってこそです。心より感謝申し上げます。 明日は、いよいよ帰路につきます。18時頃、帰校予定です。離島の特性上、交通や天候の影響を受けやすい状況ではありますが、万全の態勢で最後の一日を見守りたいと存じます。 残された時間も、学びを深め、感謝を胸に刻みながら、最後の一歩まで丁寧に過ごしてまいります。引き続き、ホームページを通じて、彼らの姿を見守っていただければ幸いです。 絆という名の宝石が、静かに輝き出す瞬間
隠岐の島での学びが深まる中、最も顕著に表れたのは、人と人との絆の質的変化でした。今回の修学旅行におけるクラス分宿の意図は、まさにそこにあります。大きな輪を意識するあまり見落としがちな、隣にいる友との関係性。隠岐の地は、その輪の中にある小さな光を確かに照らしてくれました。
3年3組では、昨日の投稿でも触れたシーグラスのチャームが、その象徴として静かに存在感を放っています。今日、再びそれを手にした生徒たちの姿は、単なる土産選びではなく、“心の共有”という無形の財産を築く営みに他なりませんでした。 人は、非日常の空間と時間の中で、ようやく普段の殻を脱ぎ捨て、本音で交わることができるのかもしれません。そして、この体験こそが、人との繋がりを深めるもっとも尊く、かけがえのない教育活動となるのです。 隠岐の静けさが、子どもたちの心の奥底にあった小さな思いをすくいあげ、それを絆という名の宝石に変えてくれました。 ![]() ![]() それぞれの静夜、それぞれの隠岐時間![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 隠岐プラザ夜話 室長たちの静かな対話から、夜の終章へ
隠岐プラザホテルでは、22時前。静かに始まるのは室長会議。
今日という一日をふり返り、明日の動きを共有し、仲間へ伝えるべき言葉を言葉で整える時間です。 *タブレットのしおりを開き、情報の整理と伝達。そこにあったのは、もはやリーダーシップを超えた「俯瞰と責任」のまなざしでした。* 会議が終わると、各部屋では小さな別れの準備が進みます。 この島で過ごせる時間は、もう多くはありません。 部屋ごとに静かに、そして穏やかに、隠岐の夜は更けていきました。 このひと晩に染み込んだ、出会い、挑戦、気づきの記憶。 *それらは、生徒一人ひとりの人生をかたちづくる“礎”として、静かに刻まれていくのです。* ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 眠りの風景 隠岐、夜の旋律
寝時刻を過ぎ、各部屋をそっと見回ると、そこにはそれぞれの“夜”がありました。
昼間の熱狂がまだ体に残っているのか、布団の中で目を開けている者。静かにまぶたを閉じ、夢の世界へとすでに旅立っている者。互いの一日を振り返りながら、小声で話す姿も。 外へ出れば、夜の隠岐が静かに息づいています。波の音、かえるの合唱。自然のオーケストラに、鼻息、いびきのリズムが溶け込んでいく。 *本日の体験すべてが、明日以降の探究の視座を養う糧となりました。* *「自ら問い、学び、他者と交わる」この旅は、確かに子どもたちの中に、その実践の手応えを刻み込んでいます。* ![]() ![]() |
|