「子育て卒業生」より (校長室だより vol.66)家族のあり方や子育ての方針は、様々あってよいものです。ここでは、私なりにしてきたことを記します。 子どもを授かったとき、心に誓ったことがあります。それは、決して子どもを自分の持ち物のように扱わないということ。一人の人間としてとらえ、自立した社会人として成長するまで、親としてできることを支援していこうと考えました。当然、幼い時は多くの支援が必要ですが、成長とともにどこまで支援すべきかを常に意識し、本人たちができることは自分たちにさせました。 私の考えは、子どもたちにも伝わったようです。進学や就職時、いつも第一志望に進めた訳ではなく挫折もあったでしょうが、自分自身を客観視しながら本人なりの進路を考えていました。成長するに従って、私がすることはアドバイス程度で、最終決断は本人たちに任せました。彼らの人生ですから。 わが家の子育てがうまくいったとは、まったく思いませんが、現在も、自らの進むべき道をしっかりと定めて生きている彼らを私は誇りに思っています。(親ばかと言われても) 子育て卒業生 (校長室だより vol.65)今振り返ってみると、共働きだったこともあって、わが家も毎日があっという間に過ぎていきました。でもとても楽しい20数年間でした。私は、子どもたちをいかに自立させるかを意識しながら育てました。それがあってか、19歳と15歳で子どもたちは家を出ました。他のご家庭より少し早いので、一抹の寂しさはありましたが、どこに住んでいるかより大切なのは家族の絆だと考えます。 保護者のみなさまには、毎日が大変お忙しいとは思いますが、可能な限り子どもたちと関わる時間を作り、充実した子育て期間を過ごしていただきたいと思います。いつかは終わってしまいますから・・・。 地下鉄の車内にて (校長室だより vol.64)途中の駅から小学校中学年くらいの子どもたちが、乗ってきました。服装を見るとどうやら社会見学に行くところのようです。1両に2クラスが乗車してきたので、車内はすぐに満員になりました。 担任の先生は、穏やかな口調で車内のマナーについて指示をしました。するとどうでしょう。子どもたちが一斉に静かになりました。先生が厳しいので静かにしているのではないことは、子どもたちのとても楽しそうな表情からすぐにわかります。しかし、「ワー、ワー!」とはなりません。電車が揺れても他のお客さんに迷惑にならないよう、一生懸命踏ん張っています。名札を見ると、堺市立の小学校でした。 私は、先に降りましたが、清々しい気分で出張先に向かうことができました。 茜色 (校長室だより vol.63)秋の深まりと同時に、日の出の時刻が遅くなり、今朝は生駒の山並みから太陽が昇っているところでした。ふと見ると、違う方向に茜色に光る物体が見えました。まるで大きな炎が地上から燃え上がっているようです。「何かな?」と思い、線路脇の建物に遮られながら過ぎ去る景色をよく見ると、それは見覚えのある形をしていました。そうです。あべのハルカスです。直線距離では、約25kmくらいあるでしょうか。普段は、淀んでいたり霞んでいたりしておぼろげながらしか見ることができないその形が、今日は朝日を反射して茜色にくっきり輝いていました。 心が落ち着き、少し寂しげな感のする夕日と対照的に、朝日は勇気や希望を感じさせてくれます。どうか今日もよい一日でありますように! 校長先生の話 (校長室だより vol.62)「児童朝会での校長先生の話は、長すぎる!」というような内容でした。みなさんもそのような経験をお持ちでしょうか?番組では、「長いのは台本があるからだ!」とも伝えていました。私の感想は、「へぇ〜、そんなものがあるんだ。」です。インタビューに応じておられた元校長先生は、校長講話に関する分厚い本を持っておられました。そう言えば、昨年ご退職された校長先生が、「これで、児童朝会の話を考えなくて済む。」と言っておられたのを思い出しました。 私自身は、負担に感じることはありません。「よい話をしなければいけない。」と思うと負担になります。心がけていることは、短くすること。内容は、「季節のこと」、「子どもたちの様子から」、「自分が最近体験したこと」、そして「注意してほしいこと」などです。朝会後は、自己反省をしますが、「今日は、よかったなぁ。」と思えるときは、少ないです。話の後、その内容について、子どもたちが話しかけて来てくれるのが、一番うれしい時です。 |
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