理由が言える子に!
- 公開日
- 2015/05/25
- 更新日
- 2015/05/25
校長室から
5月25日
授業中、ある子どもが先生に言いました「先生、トイレ」
この意味が分かりますか。
日本には、気をきかせて動く、相手の気持ちを考えて動く、「場の空気を読む」という文化があります。ですから、この場合の「先生、トイレ」というのは、「授業中ですが、今していることをやめて、我慢が出来ないのでトイレに行かせてほしい。先生トイレに行ってもいいですか」という意味です。決して先生がトイレだと言っているのではありませんよね。
でも、よく考えると、すごくおかしな日本語になっています。国語の力が世界一といわれるフィンランドという国では、子どもが問いに答えると先生が必ず「どうして?」と理由を聞きます。どうしてそう思ったのか、どうやってその答えを導き出したのかを聞きます。きちんと理由が言えない時は、答えとして認められません。たとえそれが合っていたとしても、理由がなければ「正答」と認められないのです。このことは普段の学習の時から徹底されています。たとえ、〇×の選択問題でも、どうしてそう思ったのかの理由を言わなくてはいけません。そんな繰り返しで、自分の考えを正確に相手に伝える訓練をしています。
日本ではどうでしょうか。いや、皆さんの学級ではどうでしょうか。
校長先生は、今、皆さんにもこうした訓練が必要だと思います。自分の考えを正確に相手に伝える訓練です。自分のことを相手に分かってもらうこと、友だちのことを理解することは、自分の考えを相手に正確に伝えることから始まるのです。これがコミュニケーションの基本です。