昆虫を科学する
- 公開日
- 2015/06/29
- 更新日
- 2015/06/29
校長室から
6月29日
七夕池で育ったヤゴがトンボになったことを学校ホームページで紹介しました。
今日は、「昆虫を科学する」というお話です。
トンボの羽が宇宙で活躍しています。どういうことでしょう?
トンボがヤゴから大人のトンボになることを羽化するといいます。羽化する時には、しわになって折りたたんでいた羽がピーンと広がっていきます。どうしてピーンと広がるかというと、トンボの羽には翅脈(しみゃく=血管)という管があります。その管は羽の先にいくにつれて枝分かれしながらだんだんと細くなっています。トンボは、その管の中に血液を流し込むことによって管を膨らませ、その力で羽を大きくピーンと広げるのです。
これを宇宙の太陽電池のパネルを広げるのに利用できないか研究している人がいます。国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」で行っている実験です。小さくたたんだシートの中に管を通し、その中にガスを入れて膨らませて大きく広げる技術です。これが完成すれば、小さくたたんだまま宇宙に持っていき、宇宙で大きく広げて利用できます。「実におもしろい」実験です。
トンボが羽を広げる様子を見て、小さくたたんだものを大きく広げる技術に応用できないか考えてみる。「実におもしろい」研究ですね。
他にもありますよ。蚊が人の血を吸うとき、人は痛みを感じません。血を吸われた後かゆくなりますが・・・蚊の口を詳しく調べて、痛くない注射針を開発した人がいます。また、ひっつき虫(オナモミ)の実のトゲから、皆さんの運動靴等によく使われているマジックテープができました。
このような生物の優れた構造や機能をまねして応用する技術を「バイオミメティクス」といいます。
人間の智恵って素晴らしいですね。
皆さんも、自分の身のまわりの昆虫や様々な生物が持っている特徴を研究していくと、まだまだ、私たちの暮らしに役立つものをつくる技術が見つかるかも知れません。あと1か月足らずで夏休みです。皆さんもぜひ身近な昆虫や生物を詳しく観察することで新しい発見をしてください。