アゲハチョウの知恵
- 公開日
- 2016/07/19
- 更新日
- 2016/07/19
校長室から
7月19日
近畿地方は、昨日梅雨明けしたそうです。いよいよ暑い夏の日が来ます。熱中症にはくれぐれも気を付けましょう。出かける時は帽子をかぶることやこまめに水分をとることが大切です。
みなさんアゲハチョウを知っていますか?きれいな羽をもった大きなチョウです。
みかんや山椒の木に住んでいます。小さな幼虫の時は茶色に白の線が入った色をしています。幼虫が大きくなると葉っぱによく似た緑色になります。なぜ小さい時に緑の葉っぱに似せた緑色をしていないのでしょうか。わかりますか?
答えは、小さい時は、葉っぱに落ちた鳥の糞のように見せるためです。なぜ、糞に見せかけているのでしょう?
そうです。鳥に食べられないようにするためです。糞を食べようとする鳥はいませんから。
では、大きな緑色の幼虫になったらどのようにして、自分の身を守るのでしょうか。実は鳥などが来て身の危険を感じると、オレンジ色の角といっしょに鳥のいやがる臭いを出します。私を食べると大変だぞ、毒があるんだぞといっているのです。
こうして、チョウになるまで鳥に食べられないように自分の身を守っているのです。不思議ですね。こんな小さな生き物でも生きていくためのすばらしい知恵をもっているのです。
では、動かないさなぎになった時は、どのように身を守るのでしょうか?
それはアゲハチョウのさなぎの色に秘密があります。アゲハチョウのさなぎには茶色と緑色があります。幼虫からさなぎになろうとするとき、周りの色が茶色に近ければ茶色のさなぎに、緑の葉っぱが多い緑色なら、その色に似た緑色をしたさなぎになると言われています。なぜ、そうした方がいいのかわかりますか?
そうです。鳥に見つけられないようにするためです。
生き物の知恵って、すばらしいですね。どのようにしてこのような知恵をもつようになったのでしょうか。
校長先生は、いつも不思議に思います。皆さんも一度、アゲハチョウを飼って調べてみてください。自由研究にしてもいいですね。
観察すればするほど、その生きていく知恵のすばらしさにきっと感動しますよ。