いまは読書週間。読書の秋です。
子どもたちは、夏休みの宿題として読書感想文を書きましたが、このたび、「大阪市読書感想文コンクール」に応募した3年生 野元深羽(のもと みう)さんの作品が、「大阪市学校図書館協議会長賞」を受賞することになりました。12月に表彰式があり、そこで表彰状をいただくことになっています。いただいた表彰状は、児童朝会で全校児童に紹介します。
野元さんは、『レイナが島にやってきた!』という本を読んで感想文を書きました。この本は、4年生の女の子は一人だけという島の小さな学校に、レイナというちょっと変わった女の子が転校してきて、島の子どもたちと素敵な交流をするというお話です。それでは、野元さんの書いた読書感想文を紹介します。
わたしは、『レイナが島にやってきた!』を読んで、この本に出てくる林麗菜は、とても変わった子だなと思いました。
転校初日に、ちこくしているのかなと思ったら校庭の老木に登っていたり、自己しょうかいでは、麗菜という漢字がめんどくさいし、習字で書くと、まっ黒になるから、自分の事をカタカナで「レイナ」と書き直してそうみんなによんでもらうようにいいました。
それに、自分から島の人の里子になって、前はじ童ようごしせつにいたといいました。
わたしは里子の意味がよく分からなかったので、国語じてんで調べてみると、「よそにあずけて育ててもらう子」と書いてありました。レイナは、自分の事をかわいそうだなんて思わないでって言っていたけど、やっぱりわたしは本当のお父さんとお母さんと一緒にいられないのはさびしいし、いやだなと思いました。
でもレイナは、ものすごくおしゃべりで、早口で、話もコロコロと変わって、きかんじゅうのようにしゃべる女の子なので「かわいそう」という言葉が、に合わない子だと感じました。
レイナがひっこしてきた島は、きれいな花畑と、海がある所です。しおがひいている時には、サンゴのすなの道ができて、ひみつの浜へ行けると書いてありました。わたしが、住んでいる所の近くには海がないから、見た事はないけど、そんな特べつのひみつの浜があったら見つけてみたいと思いました。
わたしの一番好きな場面は、夜の終わりと朝の始まりをレイナと優愛と若葉の3人で、見に行く所です。子どもたちだけで、朝5時30分にまち合わせをして、かい中電とうで足もとをてらしながら、海に続く道へ出かけます。この道が夜の始まりの夕やけが一番きれいに見える所です。
そして、この本のさし絵は、ほとんどが白黒で、色はついていないけど、この場面の絵*には色がついていて、夜の終わりと朝の始まりを見た事がないわたしでも、そうぞうができました。夜の終わりは、ふくろうの鳴き声や海の音が聞こえて、少しさむいこん色や青色が目にうかびました。そして、朝の始まりは、少しずつ小鳥たちの声がして、うっすらと明るいオレンジ、そのりょう方が、いっぺんに見られて、本当にきれいだろうなと思いました。わたしもそうぞうだけではなくて、がんばって早おきして見に行ってみたいです。
わたしは、この物語を読んで、さいしょはレイナはとても変わった子だなと思ったけど、読み終わってみたら、レイナはお母さんに、ケイヤクはきされないように、せんたくをとりこんだり家のそうじをしていてとてもがんばり屋さんでやさしいんだなと思いました。だからわたしもレイナみたいな友だちを作って、いっしょに遊びたいなと思いました。
[注]*写真右