わくわく豊崎

地形をつくる大地のはたらき 【火山】

公開日
2013/12/20
更新日
2013/12/20

スマイルとよさき

 6年生の理科で「火山と地震」の学習をします。教科書の写真に掲載されているような露頭(樹木などで覆われていない地層の断面)は,なかなか観察することができません。
 
 【上の写真】は,数年前に和泉市で撮影した露頭(地層)です。造成地でちょうど地層面を観察することができました。
 
 6年生の「火山と地震」についての発表でもありましたが,火山灰は軽いため広範囲まで降りかかります。

 大阪層群とよばれる数万年から数百万年の間に堆積した地層の中に,火山灰の地層が挟まっているのが写真で確認できます。鉄塔の左側のピンク色の地層でアズキ火山灰層といいます。

 約90万年前に九州の姶良(あいら)カルデラから噴出した火山灰が堆積したものだそうです。

 
 【下の写真】は,サヌキトイドという石です。大和川中流域で,昭和35年から約50年間かけて完成した「地すべり対策工事」で世界的に有名な『亀の瀬』付近の川原で採集しました。
 岩石の鉱物学的な性質は讃岐で産出されるサヌカイトとは厳密には一致しませんが,よく似ています。
 岩石ハンマーで割ると切り口はナイフのように鋭いため,縄文時代から弥生時代にかけて石器として利用されていました。
 
 二上山とその周辺には今から約1500万年前の様々な火山活動の痕跡が見られます。この火山活動によってサヌキトイドが誕生し,川に流されるうちに角が取れてきたものと思われます。

 今住んでいる大地が,ものすごく長い時間をかけて地層となってできていることや,遠く離れた土地から飛来した火山灰が体積した地層があることがわかります。地層や石ひとつからでも,大地のエネルギーと時の重なりを感じますね。