わくわく豊崎

5月23日 水中のプランクトンを求めて…

公開日
2014/05/23
更新日
2014/05/24

スマイルとよさき

 学校の池の中にも,プランクトンは少なからずいます。しかし,バラエティに富んだプランクトンを子どもたちに見せたいので,菅原城北大橋付近の淀川ワンドへプランクトンを採集に行きました。次回の授業は来週の火曜日ですが,来週は月曜日も火曜日も残念がら雨模様。天気がよいときでないと,プランクトンは採集できません。
 そこで,晴れ間がある本日に採集することにしました。あいにく曇り空で,べストコンディションではないですが,仕方ありません。

 城北ワンドまでは,淀川の河川敷を自転車で進んで30分足らず。野鳥のさえずりが聞こえ,自動車の騒音などはまったく聞こえず,自然がたくさん。自然の中にいると,とても心地よいです。

 城北ワンドといえば,放流したイタセンパラ(国指定の天然記念物,国内希少野生動植物種)から生まれた第二世代の稚魚が確認されたのが最近話題になりました。野生の個体が確認されたのは,平成17(2005)年以来9年ぶりだそうです。ブラックバスなど外来魚の駆除,河川清掃等地道な活動が功を奏したのでしょう。

 外来魚や飼育できなくなったペット等を自然界に放つことは,生態系を壊すことにつながります。絶対にしてはいけません。一度壊れた生態系を戻すことは,きわめて困難です。また,在来種(本来日本に生息していた生物種)が駆逐され,絶滅につながったり,近縁種の場合は交雑が進み,雑種となったりしてしまうことで遺伝子レベルで在来種と異なる個体が出現し,在来種が絶滅する危険があるからです。

 そんな中,在来種のイタセンパラの稚魚が確認できたというのは,身近な地域でもあり,うれしいニュースですね。

 淀川ワンドへ行くまでの道中には,長柄橋南詰に「北大阪慰霊観音像」が建てられています。昭和20(1945)年6月7日にアメリカ海軍艦載機の機銃掃射により400人余の戦死者が出た「長柄橋惨事」が起こりました。旧長柄橋の橋脚が設置してあり,弾痕の跡が残されています。豊崎中学校の校庭にも,旧長柄橋の橋脚の弾痕が保存されています。

 また,淀川と旧淀川(大川)を隔てる水門で,大川に流れる水量を調整する役目と同時に,淀川と大川の水位差により困難となる船舶の通過をスムーズにさせるための「毛馬の閘門」があります。付近には,「旧毛馬閘門」「毛馬洗堰」,江戸幕府が大阪城再築の際に,運搬船から転落した「残念石」などの歴史的遺構もあります。
 昔は木道の歩行者用の通路があり,今は平成30(2018)年開通予定の大阪東線延伸のため複線化となり人道路は通行できなくなった「赤川の鉄橋」などがあります。

 また,淀川ワンド付近には, 昭和20(1945)年6月7日の第3回大阪大空襲の時に身元の分からない千数百の戦死者を荼毘(だび)に付したという「千人塚」などもあり,自然だけでなく,社会科や平和学習に関連する「地域教材」がたくさんあります。

 残念ながら,学校では校外学習で行く機会がありません。もし機会がありましたら,ご家族でお出かけされてはいかがでしょうか。

 閑話休題,淀川ワンドで,プランクトンネットを使って,プランクトンを採集しました。ペットボトルに入れた水を見てみると,肉眼でもちょこまかと動くのが見えます。
 学校の水槽で飼育します。みんな見にきてね♪