全校朝会 校長講話 「自分の脳に栄養を」

公開日
2017/12/18
更新日
2017/12/18

お知らせ

 12月22日は冬至。一年中で夜が最も長く、昼が短い日となります。冬至の意味は、「日短きこと きわまる」という意味です。冬至と言えば、ゆず湯。この日にゆず湯に入ると風邪をひかないと言われています。また、融通がきくようにと言う説もありますが、これは単なる語呂あわせかもしれません。
 私の家でも毎年この日は、必ずゆず湯に入り、体を温めています。柑橘系の香りのお風呂は、身も心もリラックスします。
 
 体を温めると言えば、先週のアトランタオリンピックの体操選手田中 光先生の4年生の体育の授業では、マット運動の授業に入る前に、準備運動に本当にたくさんの時間をかけていました。授業の2/3は、田中先生オリジナルの音楽と動きに合わせた準備運動でした。あれだけ、体を温めてからマット運動をしたので、前転・後転をはじめとする技
に向かうみなさんの動きがとてもスムーズでした。一番よかったなと思ったのは、技ができなかった人が、この次のマット運動では、できそうだという気持ちで終われたことです。技のコツをたくさん学べたことが、一番の収穫だと思っています。

 さて、日本人で初めてメジャーリーグのコーチになった立花龍司さんという人は、選手をコーチするときのコツは、「何をしているんだ。ダメじゃないかというような言葉を使わない」と言っています。
「絶対失敗するな」と指導するより、「失敗してもいいから思い切りやれ」と言った方がはるかに失敗する確率が小さくなると述べています。こういうことから、私たちの脳は、前向きで積極的な思い、相手を思いやる心を持つと活発に働き、脳からの命令が体によく伝わり、実力以上の力が働くと言うことを証明しています。

 皆さんは今、息をしていますが、思いっきり吐き出してみてください。すると自然に息が入ってきます。勉強も運動も同じで自分が理解したこと、よく分かったなと思うことは、友だちにどんどん教えるようにしてください。そうすると、今以上の知識や知恵が自分の中に入ってくるはずです。勉強でも運動でも友だちが理解できるように教えようと思ったら、それだけ、エネルギーが必要になってきます。つまり、人間の脳を活発にするには、脳に栄養素を送り込むことです。その栄養素というのは、前向き・明るさ・思いやりです。簡単に言うと周りの友だちが勉強や運動で困っているなと思ったら、無関心ということではなく、関心を持つということです。つまり、「愛」の心を持つということです。

 そうすれば、脳はより活発に動き始めるはずです。結果として、学力・体力ともに伸びていくものです。