今日の一言 7月31日 中野中 バッハのコラール
- 公開日
- 2015/07/31
- 更新日
- 2015/07/31
校長雑感 一隅を照らす
バッハのマタイ受難曲 (Matthäus-Passion) の54番のコラール
O Haupt voll Blut und Wunden(おお、血と涙にまみれた御頭よ!)
セミの鳴き声が聞こえる音楽室に、このコラールが鳴り始めました。
まだおそらく深い「痛み」とか「愛」とか知らない中学生たちが、無邪気に吹きはじめました。
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私はオーボエという楽器を勉強していたのですが、オーボエを吹く人にとって、バッハはとても身近な作曲家です。ただ、音楽をちゃんと理解していないとバッハは正しく演奏できないといわれていて、私の学生時代には演奏することを簡単に許してもらえませんでした。
バッハには、カンタータをはじめとして数多くの名曲があります。
そのバッハの曲の中でも名曲中の名曲が、この「マタイ受難曲」です。
新約聖書「マタイによる福音書」の26、27章のキリストの受難を題材に、まるでオペラのような劇的な音楽です。
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子どもたちが演奏したコラールは、次のような内容です。
イエスに死刑の決定が下された後、イエスは鞭打たれ、茨の冠を被らされます。
頭も身体も傷だらけになり血まみれになります。
そのイエスの痛み、苦しみを表現した曲です。
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同期の公募校長である中野中学校の山本校長先生に、吹奏楽部の練習をちょっと見てくれないかと言われ、少しはお役に立てるかなと思い、音楽室に行きました。
コンクールが数日前に終わり、各教室で基礎練習をしていた部員が急きょ集まってくれました。
合奏のトレーニング用の曲集から演奏してくださったのが、この曲でした。
私は、バッハのことと、音楽について少しおはなしをしました。
生徒さんたちは、みんな真剣におはなしを聞いてくれました。
もっともっと上手になっていく可能性を、子どもたちから感じました。
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とても素敵な時間をくださった中野中の校長先生、音楽の先生、そして生徒の皆さんに感謝いたします。
ありがとうございます。
Wikipediaより