学校日記

今日の一言 8月22日 異文化に対する共感(Empathy)

公開日
2016/08/23
更新日
2016/08/23

校長雑感 一隅を照らす

8月9日に和歌山で開催された近畿の小学校の校長先生方が集まり、学校教育について研究協議を行う会に参加してきました。

元NHKアメリカ総局長の脇田哲志氏の講演がありました。
演題は「グローバル社会を生き抜く人材とは?」

興味深かったのは、企業が「求めるグローバル人材」の第一条件としてあげるのが、≪コミュニケーション能力≫であり≪語学力≫ではないということです。

語学力は、条件の中で上位に入っているものの一番ではありません。

語学力はあくまでツールであり、相手とコミュニケーションを取りたいという意欲や能力が大切なのです。日本で生まれ育って日本語が当然のごとくできる私たちも、日本人同士でコミュニケーションを取る難しさを感じたことがあることでしょう。
私も、コミュニケーション能力があるかと問われると、「あります!」と自信を持って言うことに躊躇します。

異文化に対する共感(Empathy)が大事である

コミュニケーション能力のバックボーンとして、またグローバル人材として≪異文化に対する共感(Empathy)≫が大切であると脇田氏は強調します。

異文化というのは、外国の文化だけではないのかも知れない・・と思いました。
日本人同士でも、世代や生まれ育った環境、住んでいるところ、所属している共同体(職業・学校など)により文化は異なります。

その『異文化』に共感する能力。

この能力を学校は育てることを求められ始めているのかも知れません。

・・・

共感は同調と違います。
同調圧力・承認欲求がコミュニケーションに悪影響を及ぼすことは、知られ始めています。数年前にベストセラーとなった本の影響で注目を浴びているアドラー心理学。

異文化に共感・・講演を聴きながら、この本のことを思いだしていました。