学校日記

2月号

公開日
2017/01/23
更新日
2017/01/23

校長室から

    春はもうすぐ・・・
ついこのあいだ新年を迎えたかと思ったら、もう2月。寒さが本格化する時期です。寒いだけでなく,2月はいろいろな試練や苦しみが多いと言われますが,ただ我慢するのではなく、その大変さに挑戦していく気構えをもって頑張っていきたいものです。
 さて、2月3日は節分です。「節分」は本来、季節を分けるという意味で、立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していました。特に立春が1年の初めと考えられたことから次第に、「節分」といえばこの時期の節分を指すものとなったようです。日本の伝統的な行事には昔の人のさまざまな知恵や願いがつまっています。是非、ご家庭でも豆まきなどを子ども達一緒に行なっていただき、ご家族のきずなを深める機会にしてほしいと思います。
そして、4日はもう立春です。春の気配を伝えるニュースも聞かれますが、まだまだ風邪や季節型のインフルエンザにかかる心配もあります。子ども達には健康に十分気をつけて過ごしてほしいと思っています。

 孔子の教え「自分がしてほしくないことを人にしない!」
 最近、携帯電話やスマートフォンなどの普及により、びっくりするような少年犯罪やネット上でのいじめが多く起きています。そんなニュースを耳にするたびに頭に浮かぶことがあります。
論語のお話です。ある日のこと、孔子の弟子の一人である子貢(しこう)が、「たった1つの文字でこれさえ守れば人の道を背かずに生涯を送れるよ、という文字があったら教えてください。」と尋ねました。孔子は、「それは、恕(じょ)だよ。」と答えたそうです。孔子は、付け加えて、「(恕というのは)自分が(人から)されたくないことを人にしてはならない(ということだよ)。」と言ったそうです。
「自分がしてほしくないことを人にしてはならない。」誰でもわかる簡単なことです。この言葉の意味は、とても簡単なのですが、「行う」ことは一生かかっても難しいことだと思います。人の命や物を奪うことなど大それたことをする人は滅多にはいません。しかし、乱暴な言葉を使って悪口を言うこと、機嫌が悪いときに八つ当たりすること、借りた物を返さないことや約束の時間に遅れるといったような些細な「自分にとってしてほしくないこと」もあるのです。そう考えると、「自分にとってしてほしくないこと」を全て人にしない人が世の中にどれだけいるでしょうか。「恕」の精神を実行するということは、とても難しいことに思えます。とはいえ、難しいからと言ってできない訳ではありません。少しずつ少しずつ「自分にとってしてほしくないこと」を人にしないようにしていくことが大切なのだと思います。また、孔子の言う「恕」とは、言い換えれば「いつも相手の立場に立って物事を考える優しさと思いやりの心」とも言えます。このような当たり前の感情を一人一人がきちんともつことができればもっと世の中が平和になるような気がします。「自分がしてほしくないことを人にしてはならない。」これは、これから大人になっていく育和小学校の子どもたちにもしっかりと身につけてほしい考え方の一つだと考えています。
             校長 安 藤  直