学校日記

今日の一言 5月7日 抜き書き13 学問のすゝめ

公開日
2020/05/07
更新日
2020/06/16

校長雑感 一隅を照らす

「しっかり校長の役目、できてるのか?」

正月に帰省した時、昭和3年生まれの父が、私をまだまだ子ども扱いして、言い始めました。

「学問の大切さを理解してるか?」
「お前、偉そうに、いろいろ言ってるけど、『学問のすゝめ』を読んだことがあるか?」

・・・

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」といへり。されば天より人を生ずるには、万人の万人みな同じ位にして、生まれながら貴賤上下の差別なく、万物の霊たる身と心との働きをもって、天地の間にあるよろづの物を資(と)り、もって衣食住の用を達し、自由自在、お互ひに人の妨げをなさずして、おのおの安楽にこの世を渡らしめたまふの趣意なり。

引用:学問のすゝめ 福沢諭吉(講談社学術文庫)P.17

・・・
あまりにも有名、人口に膾炙した名文でありますが、私はこの「初編」すら、頭に入っていませんでした。
父に勧められるままに、読み進めれば読み進めるほど、この本を今日まで読まなかったことの後悔が膨れ上がってきました。

この「学問のすゝめ」は、初編にはじまり、全17編からなる大著です。

人たるもの学問をすべし!と、学問の大切さを力強く説いていきます。
時代を超えて語りかけてきます。
そして、令和2年の文化・学問のその進歩のないことに、愕然と気づかされます。

COVID-19の嵐が吹き荒れる世の中。福沢諭吉が、今生きていたら、何と言っただろう。
この本をもっと前に読んでいたら、違う生き方ができていたかもしれない。

(つづく)