悩んでいる人がいます。
いつも眉間にしわが入っている。
猫背。声は小さく、視線に力もない。
そういう人に言ってはいけないことば。
それは
「がんばろう」
「やればできるよ」
こんな言葉で、励ましてはいけないそうです。
* * *
≪こんなときどうしたらいいのか?≫
河合隼雄の「カウンセリング入門」を取り出しました。
早速見てみると見出しには
とにかく「聴く」
とあります。
次の見出しは
「忠告」しても守られることは少ない
忠告して治る人は、放っておいても治る
と続きます。
そして
相手の言う通りに聴く
だそうです。
・ ・ ・
つまり、「頭が痛い」と言う訴えに、
「どこが痛いの?」とか「どんなふうに痛いの?」とか
訊いてはダメ!
ただ「頭が痛いんだ、そうなんだ。」と相手が言ったことを繰り返す、傾聴する。
そうすると勝手に相手が話しはじめます。たとえば・・
「そうなんです、頭のてっぺんが痛いんです」と
これが大事だそうです。
話しをしているうちに治ることもあるとのこと。
・ ・ ・
悩んでいる人がいると、忠告したくなるのが人情ですが、
結局、上手くいくことがないのは「ただ聞くだけ」が出来ていないから
なのでしょう。
おせっかいは、カウンセラーには向いていないようです。
* * *
子どものはなしを黙って聴くことができたら・・・
先生方のはなしも黙って聴くことができたら・・・
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成長を信じ、可能性を信じ、
邪魔をしないことが、最も教育的な行いなのかもしれません。
(写真:一年生の初めての給食)
(引用:河合隼雄の「カウンセリング入門」創元社)