ドイツで結婚し子どもができました。
二人だけで育てなければいけません。毎日が不安だらけの私たちでした。
特に母親になったばかりの連れ合いは、それはそれは不安だったに違いありません。そんな私たち夫婦を救ってくれたのが「育児のバイブル」のようなこの本でした。

「育児の百科」松田道雄著（岩波書店）

「育児の百科」は、乳幼児から小学校までの期間の、ありとあらゆる病気や問題について、その解決策が書いてあります。すべての問題を、文字通りすべて解決してくれたのですが、それは、だんだんとそうなったのですはなく、読み始めたその瞬間から、
一瞬にして解決してくれたのです。

「育児の百科」のまえがきに・・・・

「あなたは、母として生まれているのではなく、これから母になるのです。これからなるのだから、わからないことばかりです。それでいいんです。大切なのは、母になるという覚悟、この子を守るのは、医者でも誰でもなく自分であるという決意です。」

ここに、上巻がないので、うろ覚えですが、こんな内容でした。

これを読んで、若く未熟だった私たち夫婦二人の悩みや不安は、一瞬で吹っ飛びました。

＊　＊　＊

加美小学校にも若い先生がいます。先生になったばかりの人たちです。
毎日、悩みや不安でいっぱいです。

社会人になったばかりなのに、みんなから「先生」と呼ばれます。

　　まだ先生になれていないのに・・・

言葉にできない、してはいけない思いで胸が締め付けられ、
毎日くるしいだろうな。

そんな先生に言ってあげたい言葉があります。

「あなたは、先生として生まれているのではなく、これから先生になるのです。これからなるのだから、わからないことばかりです。それでいいんです。大切なのは、先生になるという覚悟、この子を守り、成長させるのは、誰でもなく自分であるという決意です。」

＊　＊　＊

この覚悟は、子どもたちに伝わると信じています。
覚悟を持ったその日から「母になり、先生になる」ことを信じています。