学校日記

今日の一言 1月30日 抜き書き27 群れるな

公開日
2021/01/30
更新日
2021/01/30

校長雑感 一隅を照らす

この本の抜き書きは難しい、そもそもこの本自体が寺山修司の著作の抜き書きだからです。

私は、それほど寺山修司と言う人を知っているわけではないのですが、大好きな映画「天井桟敷の人々」と同名の劇団「天井桟敷」の創設者というだけで、学生時代に彼の言葉を拾っていた記憶がありました。でも、若くして亡くなった彼(83年・47歳)の言葉は今でも、私にとって新鮮で、勇気づけられるものがあります。



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【ほんとうの教育者】
つまらない教育者と言うのはないが、つまらない生徒というのはある。たとえ教師にソクラテスの英知とペスタロッチの手腕が兼備されていたとしても、生徒がうたた寝ばかりしていたとしたら、そこには「関係性」は生まれてこないだろう。教育の主体はあくまで教師の人格や、テキストの問題で論じられるべきではなく、生徒との「関係」として、ドラマツルギー(※)として論じられるべきである。
引用:『群れるな』寺山修司 興陽館 P.127「新・書を捨てよ、町へ出よう」

※ドラマツルギーは社会学において、人の行動は、時間・場所およびオーディエンスに依存しているとされる。(引用:Wikipedia)

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教室・学校がどのようであるべきかについて、私に示唆を与えてくれました。寺山修司は演出家なので、このような表現になるのだと思いますが、教師は演出家として教室や学校をどのような「場・舞台」にしていくのか、実は日々、問われ、実践しています。

学習は、教師と子どもたちとの関係性、関係性を作り出す行動の背景である「時間・場所・演者と観客の役どころ」をどのように演出するかで成功か失敗かが決まってくると解釈できるのかもしれません。