今日の一言 8月3日 番外編(2)走れメロス
- 公開日
- 2021/08/03
- 更新日
- 2021/08/03
校長雑感 一隅を照らす
2015年(前任校)の「今日の一言」より・・・・
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航空会社に勤めている時代がありました。
当時住んでいたのはフランクフルト。年に3回から4回、勤務先の航空会社の便を利用して東京に飛んでいました。
そのときは、音楽の道からサラリーマンに転身した時期で、わからないことだらけ。
自分がいろいろできないことを棚に上げ、つかみどころのない不安に、自分自身や人様に対して不信感を持つようになっていました。
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機内の暗闇の中で、泣けて泣けてしょうがありません。
機内上映はアニメ版「走れメロス」
不勉強な私は、その時まで太宰治の「走れメロス」を読んだことがありませんでした。
なんという物語でしょう。
「僕は、信じていいんだ!! 人を信じていいんだ!!」
大声で叫びたい衝動に駆られました。
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走れメロス
人が人を信じることなど有り得ない。「人を信じる」と言う者を軽蔑する王様。そんな王様に憎しみをおぼえるメロス。しかし、王様の暗殺を企て失敗したメロスは処刑されることに。「結婚式を迎える妹に会い行かせてくれ、必ず宮殿に帰って来る。身代わりに親友を・・」と王様に懇願すると、王様は嘲笑しながらこう言った。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
メロスは、身代わりの親友を宮殿に残して、妹の待つ村へ出発するのですが・・・・
(結末はご存じの通りです。もしまだお読みでなければ是非!)
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信じること。それは、今でも私にとって挑戦です。簡単ではありません。
以前、大先輩の校長先生にこう言われました。「騙されても、だまされても、それでも信じ続けるのが教育者」私の再挑戦は始まったばかりです。