今日の一言 1月18日 代表的日本人(5)二宮尊徳 その2
- 公開日
- 2022/01/18
- 更新日
- 2022/01/18
校長雑感 一隅を照らす
(写真:加美小学校の二宮金次郎)
幼名・二宮金次郎。薪を背負いながら本を読む姿は、あまりにも有名です。
この話はどこから来たのでしょうか。
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16歳の時、二人の弟とともに親を亡くした。彼は叔父の世話になった。懸命に働いたが、一人前の大人には及ばなかった。その頃、彼の胸にある思いが宿った。学のない、字の読めない人間になりたくない。いにしえの賢人の教えを読みたくて、孔子の『大学』を手に入れ、仕事を全部終えた深夜に読んでいたが、叔父がそれを知って激しく咎めた。何の役にも立たない学問のために、大切な油を使うなと・・。彼は納得し、次の年、自分で畑を耕し、菜種を栽培し、それを油と交換した。得意満面で深夜の読書を再開したがそれでも、叔父は許さなかった。いくらお前の時間でもここで養ってもらっている以上は私に使える身である。やはり読書は許されなかった。
そこで彼は、仕事で通う野山の行き帰りに書物を手にした。そうです、薪を背負いながら、歩きながら本を読んだのです。
二宮金次郎(尊徳)は、忍耐強さ、勤勉さ、そして信念の人だったのです。
引用:内村鑑三「代表的日本人」より