学校日記

今日の一言 3月3日 学校で最も大切な活動≪避難訓練≫ その1

公開日
2023/03/03
更新日
2023/03/03

校長雑感 一隅を照らす

学校というところに勤め始めて、19年が過ぎようとしています。いろいろな出来事があり、いろいろな取り組みもしてきましたが、最も大切な学校での活動は何か!その答えは、一度もぶれることがありませんでした。
それは、≪避難訓練≫です。2018年に≪校長雑感≫のコラムで避難訓練、リスク管理、危機意識について書いた記事があります。年度の最後が近づいていますが、今こそ気を引き締めたいと思います。
長文ですが、ご一読いただければ幸いです。
***
ミュンヘン日本人国際学校に勤務していたころのはなしです。
在外の避難訓練は、国内と同様に真剣そのものでした。

【火災訓練】
消防署・警察署・隣接する幼稚園(第2避難場所)、そして総領事館と一緒に行います。

家庭科室から火災発生・・という想定です。
事前に家庭科室のそばにある小さな部屋に煙発生装置を設置しておきます。

11時、煙でいっぱいになった部屋の扉を開くと同時に、「火災発生」を知らせる火災警報器(写真 上)を作動させます。
実際に火災報知器のガラスを肘で割って、中の黒いボタンを押します。作動!!
「校内で火災が発生しました。直ちに校舎から外に出てください!」という校内放送が大きな大きな音で鳴り響きます。

事務局長であった私は、ミュンヘン総領事館の危機管理担当者に連絡します。

学校で作動させた火災報知器が、火災発生の第一報を校区内の消防署に知らせます。
何分で現場に出動できるか、消防署も一緒に訓練をします。

警察も、消防車が学校の敷地内に安全に入れるよう、道路の交通整理のために出動してくれています。

学校では、全児童生徒・教職員が、警報の鳴り響く校内から学校前の駐車場(第1避難場所)へ避難。
避難完了の点呼確認が終わるころ、消防車(はしご消防車)が来ます。路面に設置してる放水用の水道栓に放水ホースを手際よく接続していく消防隊員。
実際に校舎に放水して見せます。

火が校舎全体に広がり始めたという想定。
第1避難場所では危険だと判断。
第2避難場所である学校に隣接する幼稚園に避難します。
ドイツ人の幼稚園の先生や幼稚園児が興味深そうに見守る中、
園内の中庭へ避難します。

そこで、訓練は終了。

児童生徒たちは、第1避難場所の学校前の駐車に戻り、校長先生のおはなしを聞きます。消防署・警察の方たち(もちろんドイツ人)もドイツでの火災の際の行動や電話の掛け方(通報は112番)を教えてくれます。

***

火災の際の避難訓練も、もちろん真剣そのものですが、
不審者対応の避難訓練は、更に真剣でした・・・
(つづく)