学校日記

子どもの命と心を守って

公開日
2020/04/25
更新日
2020/04/25

学校日記

 

4月25日 毎日新聞より

緊急事態の今を生きるより

水谷修さんの意見から



 社会が混乱し、不満がたまった時、しわ寄せを受けるのは子どもたちです。今がその時だと考えます。

 休校措置以降、私の元には家庭内で暴言やネグレクトなど虐待を受けた子からの相談が相次いでいます。いじめなどを含め、3月は通常の倍以上となる約1万2000件に上りました。家族と過ごす時間が増え、問題が顕在化したのでしょう。

 感染拡大を防ぐため休校措置には賛成しますが、この間に子どもを守ることも大切です。学校があれば現場で異変に気付けましたが、今はそれができない。新年度になった直後で人間関係が築けていないケースもあるかもしれませんが、先生たちは「命と心を守ること」を意識してほしい。電話一本で「気にかけてくれている」と感じ、救われる子がいるはずです。国は休校が「単純な休み」か「自宅学習をするための休み」なのかを明確にすべきです。その上で学校が課題を出し、継続的に自主学習できる環境を作るべきです。

 子どもたちは、勉強したり読書したり、何かを調べたりしてもいい。この時間を「自分の明日のため」に過ごしてほしい。有意義に使えば、かけがえのない時間にもなるはずです。



夜回り先生として知られている水谷さん。大人の前では、どんな子どもも弱者です。だから、今私たちは、子どもたちの命を守るという最重要目標からぶれずに学校として何ができるかを考え、行動していきます。感染が広がりを見せる中で、ステイホームと言われ、家から外へ出ることを自粛しないと子どもたちの命は守れません。その一方で、弱い立場である子どもたちへの暴言や暴力など命や心が脅かされることもあるのだと感じています。

私たちは学校休業の中でできる子どもたちと学校とのつながりを絶やさずにすすめていきます。そして、子どもを取り巻くすべての大人が、子どもの命を守るために行動をしていきたいものです。そして、この緊急事態を乗り越えましょう。

子どもたちもポジティブシンキングで今を有意義な時間、かけがえのない時間になるようつくっていけることを願います。