大相撲の元小結、舞の海関を知っていますか。

本当に小さなお相撲さんで、「平成の牛若丸」「技のデパート」などと呼ばれて、人気のある方でした。

平成１１年に引退されて、今は、大相撲解説者、タレントとして活躍されていますが、そんな舞の海さんが、新聞でこんなことを言われていました。

舞の海さんは、青森県の出身だそうです。

青森県は相撲の盛んなところで、どの小学校にも運動場に土俵があるそうです。

小学校のときは、相撲大会で優勝する実力があり、中学校でも相撲部に入部しました。

ところが、まわりのみんなの背が伸びだして、ついには小学校のときに、楽勝だった友達にも負けだし、２年生になるとやる気をなくして、毎日やめることばかり考えていたそうです。

部活動がいやでいやで仕方がなかったのに、顧問の先生が辞めさせてくれない。

放課後こっそり帰ろうとすると、顧問の先生が待ち構えている。

逃げても追いかけてくる。

結局、連れ戻されて、しんどいぶつかり稽古。

しかし、その厳しい練習のおかげで、また相撲の力がつき、相撲が楽しくなったそうです。

そして、高校、大学卒業後に大相撲に入り、大活躍をしたというのです。

舞の海さんは、今の自分があるのは、中学校の顧問の先生が無理やり相撲を続けさせてくれたおかげだと言っています。

子どもには、つらいことを乗り越えるべく精進するなんていうことは難しい。

どうしても楽なほうへ逃げてしまう。

「何でもかんでも、子どもの自主性に任せるという教育方針には賛成できない。
子どもの成長を願って、子どもがやり遂げるまで、保護者や教師や監督が強制することも、子どもの成長のためには、時には大切なことだ」と言っています。

皆さんも、部活動や授業や習い事などで、舞の海さんと同じように逃げ出したくなることがあると思います。

そして、そのときに、同じように逃がしてくれないことがあるかもしれません。

時には厳しいと思うこともあるでしょうが、それは、保護者や監督や先生方が、皆さんの将来を思ってのことなのです。

勉強をするからと部活動をやめて、部活動していた時間勉強できている人はなかなかいません。

それよりも、部活動をしながら、短時間で効率よく勉強する方法を見つけてください。

以前、ソフトボールの上野由岐子さんが、授業に集中することによって、集中力を鍛えた、という話をしました。

部活動においても、ネガティブに、できない理由や言い訳を考えずに、先週言ったように、PDCAサイクルを生かして、ポジティブに、どうやったらできるか、勝てるか、考えてください。

「敵は自分の中にあり」ということです。