学校日記

第72回入学式式辞

公開日
2016/04/05
更新日
2016/04/05

山岡校長の「雨ニモ負ケズ」

今年は春の訪れも早く、校庭の桜の花も、満開を迎えました。
春爛漫の、新しい息吹を感じる今日の佳き日、歴史と伝統ある大阪市立西中学校に、入学されました、103名の新入生の皆さん、心より、ご入学おめでとうございます。

 また、本日、平成二十八年度、本校第七十二回入学式を、挙行いたしましたところ、大阪府議会議員 横倉廉幸様をはじめとする、ご来賓の皆様がたに、おかれましては、公私、何かと、ご多用のなか、早朝より、ご臨席をいただき、誠にありがとうございます。
高いところからでは、ございますが、厚くお礼申しあげます。
 
入学してまいりました生徒たちを、これより三年間、本校において、大切に、あずからせていただきます。

小学校で培った基礎を礎に、さらに、大きく成長し、地域に貢献できる若者となるよう、育ててまいりますので、皆様方におかれましては、これまで同様、本校へのご支援、ご協力を、お願い申しあげます。

さて、新入生のみなさん、君たちは、いよいよ西中学校の「生徒」になりました。
西中学校は、来年度、創立70周年を迎えることから、本年度より、標準服から、西中学校独自の制服に一新しました。 
この真新しい西中学校の制服に身を包んだ「生徒」にふさわしい人間となるよう、中学校生活で、君たちに心がけて欲しいことがあります。

まず一つ目は、「自分を大切にし、日々、成長していく。」ということです。

小学校と違って、中学校を卒業するまでの三年間のあいだに、君たちは、自分で、自分の将来の進路決定をしなければなりません。

今の変化の激しい社会を「生きる力」を身に付けるためには、自ら考える力を身につけ、自分で正しく判断し、行動できる人間に、ならなければなりません。

中学校卒業後の、自分の将来を見据えて、立派な社会人として、生きていく力を、身につけていってください。

今はまだ、家族や学校、地域の方々に守られていますが、社会に出ると、自分で、自分の未来を切り開いていかなければなりません。
どんなに困難な問題が起こっても、自分で考え、自分で解決していかなければなりません。

皆さんの中には、もしかしたら、勉強が苦手で、なぜ勉強をしなければならないのかと、思っている人が、いるかもしれません。
しかし、苦手なことに、根気強く取り組むことによって、自ら問題を解決していく力が、身に付くのです。
決して、学ぶことから、逃げてはいけません。
学ぶことによって、自分の人生を、切り開いていってください。

常に、自分が今、何をしなければならないのか、ということを、しっかりと考えて、学習に、運動に、学校行事に、部活動に、精一杯、頑張ってください。

二つ目は、「友達を大切にし、みんなが、楽しく過ごせる学校にする。」ということです。

自分が大切であるのと同じように、まわりの友達も、一人ひとりが、かけがえのない存在です。
それぞれが、個性を持っていて、一人ひとりに、違いがあります。
障がいのある仲間も含めて、その違いを、お互いに認めあい、支え合いながら、ともに楽しい中学校生活を、送ることができるようにしてください。

友達の、いいところを、たくさん見つけ、人を思いやる心や、人に感謝する心を持てる人間に、成長していってほしいと思います。
 本校では、「仲間はずれ」や、「いじめ」といったことは、決して許しません。みんなが安心して、楽しく学校生活が、すごせるようにしましょう。

三つ目は、「家族や、地域を大切にする」ということです。

君たちは、ご家族や、ご近所、地域の方々に、見守られながら、これまで育ってきました。
中学生になったという自覚を持って、今度は、家族や、地域の方々の、役に立つ人間に、成長していってほしいと思います。

最後になりましたが、保護者の皆様方、本日は、お子様の、ご入学、誠に、おめでとうございます。

真新しい中学校の制服を、身に着けられた、お子様の姿に、喜びも、ひとしおのことと存じます。

きっと、小学生の時よりも、一回り大きく、立派に、感じられていることでしょう。

我々、教職員一同、保護者の皆様方の、ご期待にそえるよう、精一杯、頑張ってまいる所存でございます。

ご家庭におかれましても、お子様が、「早寝、早起き、朝ごはん。時間を守る。挨拶をする。服装を正す。」といった基本的生活習慣を、身につけることができますよう、ご協力をお願いいたします。

また、中学校では、学習内容も、より一層、難しくなりますので、毎日の学習習慣を身に付けさせることはもちろん、学習しやすい環境づくりにも、お心遣いを、お願いいたします。

私も、三人の男の子の子育てを経験しましたが、いつまでも幼いと思っていた子どもが、中学生になりますと、急激に成長しながら、悩み、戸惑い、自分自身を深く見つめるようになります。

時には、不安や苛立ちから、大人に反抗したり、逆に自分の殻に閉じこもることもあるかもしれません。
しかし、それらは、子どもたちが成長している証であり、自立していくための大きな過程であると思います。

子どもたちの成長段階に応じた子育ての心得として、「幼いうちは手を離すな。次は目を離すな。そして最後は心を離すな。」という言葉があります。

時として、お子さんに対して、社会のルールの中で、してはいけないことはしてはいけないと、毅然とした態度で注意しなければならないこともあるかもしれません。

しかし、思春期真っただ中のお子さんを一方的に叱っても、素直に聞き入れなくなるかもしれません。
そういうときこそ、心をしっかりとつなぎながら、自主性を尊重し、時には手を差し伸べ、時には寄り添いながら、お子さんを信じて見守っていただくことが大切だと思います。

お子さんの中学校生活において、何か、気づかれたことが、ございましたら、すぐに、ご連絡いただきますよう、お願いいたします。
また、わが子だけでなく、まわりの友達も含めて、地域の子どもたちの行動に、心を配って、いただきますよう、お願いいたします。

本校では、ホームページなどにより、積極的に情報発信を行うなど、開かれた学校運営をすすめてまいりますので、学校行事などに積極的にご参加いただきますようお願いします。

いじめや、不登校といったことのない学校、まじめに頑張る生徒が、いきいきと活躍でき、正しく評価される学校づくりをめざして、教職員一同、精一杯、頑張ってまいりますので、どうぞ、ご理解、ご協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

それでは、新入生の皆さんが、三年間の中学校生活の中で、大きく成長し、自分の未来を、切り開いていく人間となることを期待し、入学式の式辞といたします。

平成二十八年四月五日
大阪市立西中学校 校長
山岡 良知