”高津の礎(いしずえ)” 其の十二
- 公開日
- 2016/11/10
- 更新日
- 2016/11/10
お知らせ
「淡交」(たんこう)
校長室の壁には「淡交」と書かれた約150cmの横長の額がかけられています。書かれた方は、6年前に亡くなられた書家であり作家でもある榊莫山先生です。榊莫山先生は1960年代に真田山小学校で図画工作の先生をしておられたそうです。いつの頃にこの「淡交」を書かれたかは定かでありませんが、著名な方の書が校長室にあることは誇らしいことです。
さて、この「淡交」ですが、「荘子」の言葉の『君子之交淡如水、小人之交甘如醴』からの引用で、これは「君子の交わりは淡きこと水の如く、小人の交わりは甘きこと醴(れい)の如し」と読むそうです。醴は甘酒のようなものだそうです。この言葉の意味は君子(徳の備わった者)の交際は目先の利害にこだわらず、お互いの人格を重んずるので水のように淡白であるが、いつまでも飽きが来ず長続きする。逆にそうでない者のベタベタした付き合いはすぐに飽きが来てしまうということだそうです。思わず自らを振り返ってしまいますね。