南極の氷 届きました
- 公開日
- 2014/06/12
- 更新日
- 2014/06/12
お知らせ
6月11日(水)
今週末の土曜授業で観察する「南極の氷」が国立極地研究所から届きました。
南極の氷には、たくさんの魅力が含まれています。お楽しみに!
南極大陸は、日本の面積の約37倍の広さがあります。氷の厚さは、最大で4,776m。富士山の標高を超えるほどですが、平均でも約1,856mの厚さの氷に覆われています。もし、この氷が全て融解した際には、海面が57m上昇すると試算されています。
南極大陸の氷は、降り積もった雪が一度も融けることなく、自らの重さによって固まって氷となったものです。日本の観測隊は、標高3,810mの地点に「ドームふじ基地」を設置し、3,035mまでの深さの氷の採掘に成功し、現在分析を進めています。
この氷には、大気の組成や温度、火山の噴火などの情報が残っていて、過去72万年までさかのぼる地球の詳細な環境情報が得られることが期待されています。
今回お届けした氷は、日本の南極地域観測隊が観測の合間に南極「昭和基地」近くの氷山から手作業で割り取って南極観測船「しらせ」で持ち帰ったものです。約1〜2万年前に降った雪が固まってできた氷が氷山となって海に流れ出たものです。白く濁って見えるのは、当時の空気がそのまま雪に閉じこめられているからです。割った氷をグラスに入れて水を注ぐとプチプチと音を立てながら太古の空気がはじけ出るのがわかります。製氷機の氷との違いを、見て、触って聞いて比べてみて下さい。
国立極地研究所より