学校日記 

◆第1学期始業式 校長あいさつ◆

公開日
2022/04/08
更新日
2022/04/08

お知らせ

 おはようございます。改めまして、新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。また、2・3年生の皆さんもご進級おめでとうございます。気持ちも新たに、それぞれの人たちが新年度に向けての決意をもって、今日の始業式を迎えたことと思います。今日は、新年度がスタートする特別な日として話をしたいと思います。

 皆さん一人一人が、自分自身を大切にしてください。地球が誕生したのは約46億年前、私たちに近い人類が誕生したのが、約500万年前と言われています。それ以来、いろいろな進化をして命が繋がり、皆さんがいます。皆さん一人一人は、かけがえのない存在であり、とても大切な存在といえます。また、友だちや先生方との出会いも大切にしてください。自分だけではなく、周りの人たちの支えがあって、生きていることを忘れずに、自分自身を大切にした中学校生活を送ってもらいたいと思います。

 次に、周りの人に対する気配りが、当たり前にできるようになってほしいです。朝、家族や友だちに、自分から「おはよう」とあいさつをしていますか。食事のときに、「いただきます」「ごちそうさま」と感謝をしていますか。目の前にゴミが落ちていたら、拾ってゴミ箱に入れていますか。人が嫌がることをしている人に、「やめようよ」と勇気をもって止めることができますか。周りの人に対する気配りが、当たり前にできる人になりましょう。

 満開だった桜が少しずつ散ってきました。桜は1年のうち、3月下旬から4月上旬の10日から2週間だけに咲きます。卒業や入学、進学という年度の切り替えの思い出がたくさん残る時期だけに、桜の木にまつわる名言がたくさんあります。

「さまざまのこと思い出す桜かな。」

 奥の細道で有名な松尾芭蕉が、44歳の時に詠んだ句です。若い頃、藤堂家に仕えていましたが、主君が若くして亡くなったことにより、俳諧の道に進みました。22年の時を経て、花見の宴に招かれ、主君を思い出しながら、当時を振り返って詠んだそうです。

 校長先生も満開の桜にまつわる思い出があります。3年前の4月7日に瑞光中学校の校長先生として、大隅西小学校の入学式に参列し、体育館の横の桜が満開で、凄く立派でした。教頭の立場で、来賓として別の小学校の入学式に参列したことは何回かありましたが、校長先生という立場で校区の小学校の入学式に初めて参列し、「自分が校長先生になったんだ」という自覚と感動で、満開の桜を見ながら、自分の人生で見てきた桜を思い出し、さらに感動したことを覚えています。松尾芭蕉は、この句を詠んだ一年後、生涯の集大成ともいえる「奥の細道」の旅に出ました。

 満開の桜は同じように見えて、毎年、新しい花を咲かせる生涯青春の桜です。私たちも、満開の桜のもと、年々、それぞれに一生の思い出となる出来事とともに、心の中に新しい花を咲かせていきたいものです。令和4年度が、皆さんにとって素晴らしい1年になることを期待しています。