1月23日 「能楽体験(2)〜小鼓の稽古〜」昔の人は,見えないところにお洒落を楽しんでいました。羽織や襦袢の袖,小鼓の蒔絵もそうです。 小鼓の胴の蒔絵は,お客さまからは見えませんが,演奏する人は,蒔絵がある自分だけの楽器(小鼓)を楽しんで演奏します。 蒔絵は,演者の好きな絵を描いてもよいことになっています。音(ね)と根をかけているので,根が太い植物を描いていたり,大きな音が出そうな雷や鉄砲を描いたりすることもあるそうです。 ちなみに,豊臣秀吉は桐,徳川家康は葵,ほかには,梅や紅葉,波や千鳥,すすきなどもモチーフになっているそうです。 胴の素材は桜で,乾燥したり,湿気でこわれないように軽い素材のものを使用しています。漆は湿度を保つ役割もしています。 演奏前に革に息をかけて湿度を調節することや,天候に合わせて調緒の締め具合を変えることなど,小鼓について教えていただきました。 まずは左手をグー,右手をパーにして練習してから,小鼓を手にしました。 手首の上に胴がしっかり乗るようにし,右手で支えて小鼓を構えます。 「ツ。」 「ホウ。」 「ポン!」 息を吸って,おへそに落とす感覚です。 手首のスナップを効かせて音を鳴らします。きれいな音が響くようになってきましたね。 |
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