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美しい藤の花

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 今年の藤の花は例年より開花が早く、4月上旬でした。桜の花は散ってしまいましたが、美しい紫の藤の花は、今もなお見る人を感動させます。藤の花を見るたび、ある和歌をいつも思い出します。

 淀川を遡りて
 藤の花 今をさかりと咲きつれど 船いそがれて 見返りもせず

 「淀川を遡りて」と前書きが添えられていますが、時は幕末。京都を目指す途中、咲き誇っている美しい藤の花を見たが船を急がせていたので、十分観賞することができず残念だ、というような意味でしょうか。詠み手は長らくあの「坂本龍馬」と鑑定されていましたが、最新の研究では、龍馬ではなく幕末のほぼ同時期、土佐藩を脱藩した吉村寅太郎ではと言われています。龍馬か寅太郎か。存外、この和歌は二人で共有していたのかもと考えてしまいます。歴史を越えて、見る者を魅了する藤の花。
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