2月21日 能楽発表会 その1 【4年生】自分たちの力を出し切って,今日の発表会を成功させたい!!! さあ,能楽会館へ向かいましょう。 能楽会館に着くと,建物の中に能楽堂があり,その大きさに子どもたちもびっくり。2階の客席からも舞台を見せていただきました。 橋掛かりの横に,一の松,二の松,三の松があり,順に小さくして遠近感を出していることも教えていただきました。 能舞台の裏側も見学させていただきました。「シテ方お控え室」や,「狂言方・ワキ方お控え室」,「お囃子方お控え室」などがあり,「お囃子方お控え室」では夏でも火鉢があり,大鼓は革を乾燥させないといけないこと,逆に小鼓は皮を湿らせないといけないことを教えていただきました。 また,練習用の舞台も見せていただきました。ここも,能舞台と同じ三尺三寸(約6m)四方の広さがあります。 「ここで発表会をしてもいいのですが,みんなせっかく稽古してきたのですから,下の能舞台で発表しましょうね。」 能楽師の方でもなかなか舞台を踏むことのできない場所で発表できる子どもたち。なかなか味わえない経験のスタートです。 2月21日 能楽発表会 その2 【4年生】「大きいなあ。」 今まで多目的室で練習してきましたが,広さのちがいを肌で感じていました。 山本先生が教えてくださったように,三尺三寸(約6m)四方の能舞台には,檜板が縦に張られています。それに対して後座は,横板が張られています。 「仕舞の人は,この横板のところにお扇子を並べます。」 と教えていただきました。 仕舞のグループは,先ほど拝見させていただいた「ワキ方お控え室」で,「高砂」の謡を謡いました。 「姿勢よくして,しっかり声をださないといけませんよ。」 山本先生から,ご指摘をいただき,子どもたちはそれに応えようと懸命に謡を謡いました。 また,「玄象」の仕舞の出入りの練習もしました。 鼓のグループは,能舞台に緋毛氈(ひもうせん)を敷いていただき,出入りの仕方を練習し,「高砂」の謡に合わせて鼓を打ち,リハーサルを行いました。 「かけ声はもっと大きな声を出さないと,客席は広いので聞こえませんよ。」 リハーサル後,久田先生からご指導を受けました。その言葉を受けて,子どもたちの表情が変わります。 (本番では,もっと大きな声を出そう!) 子どもたちの意欲が伝わってきました。気合が入ります。 いよいよ,本番です。がんばれ!!! 2月21日 能楽発表会 その3 【4年生】「玄象」の仕舞を舞うときは,先ほど教えていただいたように立板と横板の境目に扇子を並べて座りました。 一人ずつ,仕舞で舞う場所まで移動し,もとの場所まで戻りました。 鼓と仕舞のリハーサルが終わったら,山本博通先生の謡に合わせ,久田陽春子先生が鼓を打ち,「高砂」の謡を披露してくださいました。 広い能楽堂に山本先生の声と久田先生の小鼓の柔らかな音が響いていました。 2月21日 能楽発表会 その4 【4年生】まずは小鼓のグループからです。 「はい,Aチームさん,小鼓を持って!他のチームの人たちは扇子を持って! 扇子の持ち方は大丈夫?姿勢も気を付けて。」 久田先生の声を受けて,子どもたちは一所懸命に応えます。 子どもたちが発表しているとき,久田先生は舞台袖から温かく見守っておられました。 子どもたちが発表し終えて舞台袖に戻ってくると,次のグループへ鼓を渡します。 (忙しいなあ。でも,見に来てくれている人たちを待たせてはいけない。 急がないと!さあ,すぐに次の出番だ。) 子どもたちは,謡と小鼓の役を交代でして,3回の発表を終えました。 「良かったですよ。よく頑張りましたね。」 リハーサルから発表まで,引き締まった真剣な表情だった久田先生のお顔が,優しい笑顔に変わられます。 (力を出し切れた。良かったあ。) 子どもたちの表情も,安心したものに変わりました。 今までの中で一番良かったです。心,打たれました。 次は,仕舞のグループです。まず「高砂」の謡を謡いました。 練習していたとおり,大きな声を響かせ,元気よく「高砂」の謡を謡うことができていました。 その後,「玄象」の仕舞を一人ずつ舞いました。 2月21日 能楽発表会 その5 【4年生】「玄象」の仕舞を一人ずつ舞いました。謡の声がだんだんと小さくなり,観客席の一番後ろで山本先生が両腕を大きく広げ,体全体を使って (もっと声を出して!) というジェスチャーをされていました。 それを見て,子どもたちも,声を響かすようにして出し,仕舞を舞っている友だちを支えました。 体調がすぐれず欠席する子どもがいて,全員そろって能楽堂での発表とはなりませんでしたが,お休みした友だちの分も頑張ろうと,今まで稽古してきたことを精一杯力を出して発表しました。 |
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