食育だより6月号は「特集:食中毒について」です。
食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウイルス」です。細菌もウイルスも目には見えない小さなものです。細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。一方、ウイルスは自ら増殖しませんが、食べ物を通じて体内に入ると、腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。
細菌が原因となる食中毒は夏場(6月〜8月)に多く発生しています。その原因となる細菌の代表的なものは、腸管出血性大腸菌(O157など)やカンピロバクター、サルモネラ菌などです。
一方、代表的なウイルスであるノロウイルスは、調理者から食品を介して感染する場合が多く、ほかに二枚貝に潜んでいることもあります。特に冬は、ノロウイルスによる食中毒が毎年多く発生しています。
このほか、毒キノコやフグなどの「自然毒」、殺菌剤などの「化学物質」なども、食中毒の原因となっています。このようにさまざまな原因物質によって、食中毒は1年中発生しています。
*参考:「食品健康影響評価のためのリスクプロファイル〜牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌〜」(食品安全委員会)
食中毒かなと思ったら
おう吐や下痢の症状は、原因物質を排除しようという体の防御反応です。医師の診断を受けずに、市販の下痢止めなどの薬をむやみに服用しないようにし、早めに医師の診断を受けましょう。
食育だより6月号