〔B 量と測定〕
B(4 ) 速さ
(4) 速さについて理解し,求めることができるようにする。
第5学年では,異種の二つの量の割合について指導し,部屋の混み具合や人口密度
などを取り上げている。
第6学年では,異種の二つの量の割合である速さについて指導する。
速さについては,児童は日常生活において,人の走る速さや乗り物が移動する速さ
などを,速い,遅いなどと表現してとらえる経験をしてきている。
速さを量として表すには,移動する長さと,移動にかかる時間という二つの量が必
要になる。速さは,単位時間当たりに移動する長さとしてとらえると,(速さ)=(長
さ)÷(時間)として表すことができる。例えば,時速60km の速さとは,1時間に60km
の長さを移動する速さということになる。
日常生活などでは,速さを,一定の長さを移動するのにかかる時間としてとらえる
ことがある。例えば,100m 走などの競技では,100m を走るのにかかる時間によって,
速さを表している。時間が短いほど,速さが速いということになる。
速さを,単位時間当たりに移動する長さとしてとらえると,速いほど大きな数値が
対応することになる。また,速さを,一定の長さを移動するのにかかる時間としてと
らえると,速いほど小さな数値が対応することになる。
速さについては,(速さ)=(長さ)÷(時間)という式で表されることから,長
さと時間から速さを求めることができる。また,速さと時間から長さを求めることも
できるし,長さと速さから時間を求めることもできる。実際の場面と結び付けるなど
して,生活や学習に活用できるようにすることが大切である。