?令和2年8月14日(金)ホリデーコラム19
テレビCMのディレクター浜崎慎治著「共感スイッチ」(中央公論新社)より、
「僕はじゃんけん、強いよ」
たまに子どもたちがそんなことを言っている場面に出くわします。
でも現実を考えれば、運で決まるはずのじゃんけんに、強弱など無いはずです。でも「自分は強い」と言う。そう言いきってしまう人はスゴイ。もし本当にじゃんけんをしたら、実は負けるかもしれない。しかしそれとはまったく別の強さを兼ね備えていると思います。
それは自信です。しかも、まったく根拠の無い、目に見えない自信です。
特にその自信を持った若い人、これは最強だと思っています。
歳を取ると、なかなか「じゃんけんが強いよ」といった根拠の無いことは言えなくなります。なぜならば、知識や経験から「できること」と「できないこと」が、事前にある程度わかってしまうからです。
実際には、やればできるのかもしれません。勝っちゃうのかもしれない。でも失敗したときのリスクを考えると、自信を持って「できる」「勝てる」と言えないのでしょう。
一方、根拠の無い自信を持っている人はどんどんやっちゃいます。時に周囲からは、何をしでかすのかわからなかったりもします。
でもとんでもなくスゴイものを作るような気配はある。大きな期待がそこに生まれることもあります。
社会に出たての製作会社に入ったばかりのころ、「自分ならおもしろい作品を作ることができる」と特に根拠も無いまま考えていました。それこそ、CM制作の依頼がこないときからそう思っていたのです。
これもきっと、若さゆえの自信です。(中略)つながっていない道を進む。そこで頼れるのはもう、自信しかないわけです。僕の場合、その先でそれなりに世間から評価をいただけるのような立場に立つことが実際にできました。
何も達成していない、だからこそ持っている根拠の無い自信。みんな、若いころはそれを持っていたはずです。
それが今もあるのなら、最大限頼って行動を起こしたほうがいいと思います。必ずこの先、大きなことを作りだすエネルギーになるから。
もし失っていたとしても、「かつて持っていた」という事実を思い出して、もう一度心の中に据えてみてください。
それがあなたの「自分のスイッチ」です。
夢を叶えるための3つの「気」それは、「やる気」と「本気」そして、「その気」です。根拠なんてなくていい!まずは自分の中で、そうなっている自分をイメージして、なりきることです。そうすれば自ずと自分が何をすべきかが見えてきます。
みなさんにとって、なりたい自分に今なれていますか?私はまだなれていません。自分のスイッチを探し続けています。