令和3年2月14日(日)ホリデーコラム71
「教えない授業の始め方」(山本 崇雄 著 「アルク」)より、
このように直線の時間が流れる学校は19世紀末の日本の産業革命以降125年以上大きく変わっていません。その証拠にどの世代の人と話しても、授業のスタイルや行事、宿題、部活動など共有できる課題がたくさんあるのではないでしょうか?その一方、リアルな社会はものすごい勢いで変化しています。AI、ビッグデーター、VR(仮想現実)、ブロックチェーンなど、世の中のあらゆる場面で、インターネットにつながったテクノロジーが社会を大きく変革する時代です。
その結果、リアルな社会と学校はものすごい勢いで離れてしまっています。日本の多くの学校では、答えのあるテストに向けて、勉強していきます。解決方法は先生が丁寧に教えてくれます。テストも答えがある問題を一人で解きます。相談するとカンニングになり厳しく怒られます。入試も同じです。
その結果、テストや入試だけを目標にしてしまうと、最優先事項は自分のための勉強となり、協働することは自分に利益をもたらさないものと捉えかねません。また、答えのない問題に粘り強く取り組むことができず、すぐに解法や模範解答を求めるようになります。効率よくテストの答えを導き出すことが勉強の中心になってしまうのです。
明治時代以降の変わらぬ日本の教育を今年度を境に、大きく変える時代が来ました。テストや入試のために勉強するのではない、何のために勉強するのか?VUCAの時代(※VUCAとは「Volatility」(変動性)「Uncertainty」(不確実性)「Complexity」(複雑性)「Ambiguity」(曖昧性)
の頭文字を取った言葉で、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象が次々と発生するため、将来の予測が困難な状態を指す言葉)において、教育現場は子どもたちにどんな力をつけなければならないのか!自分自身に問いかけましょう!