?令和2年12月30日(水)ホリデーコラム65
「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」(木村 尚義 著 「朝出版」)より、
人材は、「必要な人」「いらない人」と分けられることが多いのですが、「いらない」と一刀両断してしまうのは、あまりにもったいないと思います。
優秀な人材だけで少数精鋭の組織をつくればうまくいくかというと、実はそうではありません。
デキる人だけを残し、それ以外の人を排除すると、全体のバランスが悪くなって、かえって良い結果が出なくなってしまうのです。
また、必要最低限の人数では、何かトラブルが起きたときにうまく対処できませんが、人員に余裕があれば何とか乗り切れます。
あまり働かない人がムードメーカーとして、組織の潤滑油になっているケースもあります。
そういう人がいなくなれば、組織がギスギスして面白みのない集団になってしまうでしょう。
また、人数が多ければ、それだけ物事を見る視点が増えることになります。
100人の人間がいれば、99人は気が付かなかったことに、100人目が気づくかもしれません。
これは、先のアリの話でご説明した通り。
むやみに人を抱える必要はありませんが、ムダだと思われていた人が、組織の命運を左右するアイデアを生むこともあるのです。
人には、それぞれに役割があるということでしょう。
自動車のハンドルに適度な「遊び」が必要であるように、組織にも「余裕」が必要なのではないでしょうか。
学級集団にも職員集団にも、組織と言われるものには共通して言えることではないかと感じました。
人それぞれに個性があり、その人らしさがあります。反対にみんなが同じなら気持ち悪いし、そんな組織には新たな発想や進化は見られない気がします。
いろんな考え方の人がいて、時としてぶつかっても全然問題なく、意見の食い違いはあって当然で、そこから対話が始まり、相互理解につながり、より良いものが生まれると思います。
学校には様々な背景を持つ、様々な考え方を持つ、様々な子どもや大人が存在します。だから、おもしろい!そこに互いを尊重し合える風土があれば、それが「余裕」や「ゆとり」につながり、みんなが安心して過ごせる居場所になると信じています!「自由の相互承認」ができる空間をつくりましょうね!