?令和3年9月11日(土)週末コラム19
■ネガティブワードが子どものチャレンジする「一歩」を奪っている
「チャレンジ精神も生まれ持った気質でしょう」と考える親御さんもいるかもしれませんが、先に述べたように子どもがチャレンジするかどうかで大事なのは「自己肯定感」です。自分をまるごと肯定できる気持ちが子どもの成長のポイントなのです。自己肯定感の高い子は、自信に満ちあふれていて何事にも積極的に取り組めます。
学校の勉強は予習をしっかりやれば自信を持って授業に臨めますが、社会では予習だけでは足りないケースや不測の事態が起きることも。ましてやこれからの「絶対的な正解」がない時代においては、「間違えても、また挑戦すればいいや」というマインドを持っているほうが、さまざまなチャレンジを経て自信をつけ、新たな課題に挑む意欲を生み、結果として成長につながるのです。
成長を阻む親の言動として以下のようなものがあります。
「何やってんだ」
「どうしてできないの?」
「あーあ」
みなさんもテストの返却やスポーツの現場でつい声に出して言ってしまっていませんか。ため息交じりのネガティブなリアクションは、子どもたちからチャレンジする力を奪っている可能性があります。結果だけを評価された子どもは、次第に臆病になり、「失敗して怒られるくらいなら」と、チャレンジすることをやめてしまいます。ミスに目を向けるよりも、その過程にあるチャレンジを評価してあげれば、子どもは「がんばった自分」を認められたことで心が満たされます。
きょうだいやほかの誰かとの比較は子どものチャレンジ精神をスポイルするので、あくまでその子自身のチャレンジや成長を認めてあげましょう。そうすることで、子どもは「次は○○にチャレンジしてみようかな」という気持ちになるのです。