校長メモ 7月1日(木) マスクが阻むもの
- 公開日
- 2021/07/01
- 更新日
- 2021/07/01
校長メモ
7月になりました。蒸し暑くなるとマスクはしんどいですね。体育時のマスクの扱いも悩ましいところですが、それ以上に日々のコミュニケーションに影響が出ているように感じます。
コミュニケーションの8割は、ノンバーバルコミュニケーションだと言われています。つまり、表情やしぐさやジェスチャーや声のトーンなど言葉でないものによって理解し合っているということです。つまり、言葉だけで伝えることは難しいということです。劇作家の平田オリザさんは、「簡単には分かり合えないこと」を前提にしてコミュニケーションをすることが必要だと言われています。また、日本を代表する詩人の谷川俊太郎さんは、「言葉には意味があるから返って伝わらないことがある。音楽のようにストレートに心の奥まで届く言葉があれば・・・」と言われています。
マスクが日常になり、口元や顔全体が見えないということは、コミュニケーションがとりづらく、トラブルの原因にもなっているのではないでしょうか。子どもたちと先生の信頼関係を築くにも、友だち同士で仲良くなるにも、なんとなくぎくしゃくしているようにも感じます。
ですから、その分、眼を意識するとともに、言葉で丁寧に表現することを心がけなければならないと思います。ただし、表現のもとになる気持ち(心)を耕すことなしに、表現力を豊かにすることはできないでしょうが・・・。
校長 久保 敬