考える力!
- 公開日
- 2022/05/23
- 更新日
- 2022/05/23
お知らせ
令和4年5月23日(月)振替休日コラム
愛媛県美術館学芸員の鈴木有紀さんの著書である「教えない授業」からの一節、
「上記の画像について、あなたが思うことを述べよ。全体で60〜80語の英語で答えること」
これは、2016年度の東京大学の入試で出された少し変わった英作文の問題です。写真には、マットの上に寝転んだネコと、そのネコを指二本でつまめそうなほど大きくみえる手が写っています。ちょっと不思議な写真をみて、自分が考えたことを表現するよう求める問いなのです。(中略)
この課題については、大学から主だった出題方針も、採点基準も明らかにされていないので詳細はわかりません。しかし、近年、大学入試においても、教科のテストで測られる学力だけでなく、観察力、論理的思考力、創造力、表現力、コミュニケーション能力など、汎用性のある「考える力」が求められる例が増えているように思います。
「なぜ?」「どうして?」と自ら問いを立てながら「考える力」か問われるのは、大学入試で終わりではありません。むしろその先においてこそ、真価が問われるようになってきています。社会のさまざまな面で変化が激しくなっている時代です。企業の採用活動でも、人材育成においても、不確実性の中で自ら課題を見出していける人材、未知のことにも自分の頭で考え答えていける人材が、求められるようになっています。
正解のない状態に耐え、考え、新しい何かを創造することは、決して楽ではありません。しかし、「主体的に考え続ける力」がますます求められる流れはもはや止まらないでしょう。AI (人工知能)の登場も、その流れを強く後押しするものにほかなりません。(中略)「インプットされた膨大な情報を記憶し、数理的に分析し、一つの正解に迅速かつ効率的に到達すること」は、どうやらどんどんAI の仕事になっていくようです。だからこそ、考え続ける力、正解のないこれからの世界に挑み、考え、新しいものを創造する力が、人にはますます問われていくことでしょう。
みなさん!どう思われましたか?時代は間違いなく著者の言う通りの方向へと舵を切っています。そこで大事なことは、「変化を恐れず、変化を楽しみ、自分が変化し続けること」だと思います!目の前の子どもにつけたい「生きる力」を私たち大人がどれだけイメージしているかが鍵だと思います!