大阪市立北稜中学校

地衣類

公開日
2020/07/25
更新日
2020/07/25

お知らせ

石垣に生えていました。
コケのように見えますが、地衣類という生物で、分類的にはキノコのなかま菌類と同じグループです。
キノコが野菜売り場にあるから、菌類は植物のなかまに思われがちですが、むしろ我々動物のほうに近い生物です。
コケに似ているので、日本では「〜ゴケ」という名前がついている種が多く、コケ植物と同じところに入り乱れて生活していることも多いので、普通はコケと思ってしまいます。でも、色を意識してみると、植物は黄緑から緑色であるのに対して、地衣類は薄い緑色(灰緑色)なので、ちゃんと見分けがつきます。木の幹についてる灰緑色のものは大体地衣類です。今度外出したときに見つけてみてくださいね。
地衣類とコケ植物は見かけが似ているだけでなく、光合成もします。植物じゃないけど光合成できるのは、身体の中に緑藻類という植物性プランクトンを住まわせているからです。
そもそも植物もまた、大昔に細胞の中に葉緑体という光合成細菌を取り込んで光合成できるようになりました。
生物は長い歴史の中で、色々な生物を取り込んだり、侵入されたりしながら、共生することで多様に進化してきました。我々ヒトは生命誕生から現在まで、どんな生物や遺伝子と共生してきたのでしょうね。

3年理科 安東宏