学校日記

7月20日(金)終業式講話

公開日
2018/07/20
更新日
2018/07/20

山岡校長の「雨ニモ負ケズ」

6月21日の「夏至」から約1カ月、少しずつ日が暮れるのが早くなってきましたが、これからが夏本番です。
来週月曜日の7月23日(月)が、24節気の第12番目「大暑」です。
「梅雨明け十日」といって、梅雨が明けた後の十日間は晴天が続き猛暑に見舞われると言いますが、その通りの連日の猛暑となっています。十分に「熱中症」に気を付けてください。
「夏休み生活ノート」に載せていますが、30度の日は3リットル、35度の日は5リットルの水分補給が必要です。
30度の日も、35度の日も同じように思っている人がいると思いますが、平熱が37度の人が発熱して40度になったときのことを考えると、その違いが分かると思います。
お風呂も、38度のお風呂はぬるく感じますが、43度のお風呂は熱いですよね。
『早寝・早起き・朝ごはん』、バランスの良い食事、十分な睡眠時間をとって、健康的な毎日を送ってください。

さて、3年生の皆さん、明日からのかけがえのない夏休みを、進路決定に向かって大切に過ごしてください。
富士山に登るほどの目標を立てた人は、富士山に登るだけの準備をしてください。六甲山に登る準備で、富士山に登れません。
ましてや、エベレスト山に登ることは夢のまた夢です。夢を実現するためには、エベレスト山に登る準備をしてください。

皆さんは「ウサギとカメ」という童話を知っていますよね。ウサギとカメが、どちらが早く山のてっぺんまで到着するか競争する物語です。
俊足のウサギはどんどん先へ行き、とうとうカメが見えなくなります。ウサギは少しカメを待とうと余裕をもって居眠りをしてしまいます。その間にカメは着実に進み、ウサギが目を覚ました時には時すでに遅く、カメが先にゴールするという物語です。
この物語は、日本の昔話ではなく、イソップ物語ですが、明治時代に国語の教科書に載った時のタイトルは「油断大敵」でした。まさに「努力に勝る天才なし」です。

ところが、この物語には、もう一つの教訓があります。
それは、「見ているところが違う」ということです。
ウサギは、敵であるカメを見ていました。だから油断したのです。
しかし、カメはずっとゴールを見ていました。もしカメが居眠りしているウサギを見ていたら、カメも休んだかも知れません。ところが、カメが休まなかったのは、ウサギを見ずにずっとゴールを見ていたからです。
つまり「見ている所が違う」から、歩みの遅いカメがウサギに勝てたのです。
きみたちも、周りばかりを気にせず、自分のゴールを見すえて努力を積み重ねてください。

夏休みを終えて、心身ともに、ひと回りもふた回りも成長している君たちに会えることを楽しみにしています。