学校日記

湯けむりの中に、太古の記憶を湛えて 隠岐の黒曜石とともに浸かる夜

公開日
2025/06/11
更新日
2025/06/11

お知らせ

夜の帳が静かに降りるころ、各クラスはそれぞれの宿の湯処へと向かいました。

*この地で湯に浸かることは、ただ身体を癒すためだけの行為ではありません。*
足元を見れば、浴場の床には隠岐産の*黒曜石*が静かに埋め込まれています。

黒曜石、それは数万年前の火山活動によって生まれ、
古代人が矢じりや刃物に用いた“人類最古の道具の一つ”。
*山陰地方においてその産出地は、隠岐の島のみ。*

その黒曜石に触れながら、眼前に広がるのは*夜の日本海*。
波の気配を湯気越しに感じるこの時間は、まるで*悠久の地層に心を沈めていくような体験*です。

生徒たちは今、
*学びの締めくくりに、太古と現代を同時に味わう「地質と文化の浴場」で一日を洗い流しています。*

隠岐でしか味わえないこのひとときが、
彼らの記憶に、深く静かに刻まれていくことでしょう。