校長メモ 4月26日(月) 「わたしたち」の信頼関係を大切に
- 公開日
- 2021/04/26
- 更新日
- 2021/04/26
校長メモ
三度目の緊急事態宣言が、昨日、発出されました。
すでに医療崩壊が起こっており、医療従事者の方々が大変な思いをしながら治療にあたっておられる報道を目にし、心から感謝するばかりです。
病床が足りず、治療が間に合わず、普段なら亡くなるはずのない命が失われていく、こんなことはあってはならないことです。しかし、すこし冷静に考えてみると、世界には、病院も薬も満足にない国や地域が少なからずあります。日本のような豊かな国では、医療崩壊はとんでもない非常事態ですが、そこではそれが日常なのです。私たちは、そのような海外の状況を知ってかわいそうだと募金をしたりしますが、やはり他人事なのです。自分のことなら我慢できないことでも、他人事なら普段は忘れてしまっています。
先日、自宅近くの神社に立ち寄った時のことです。合格祈願、家内安全の絵馬に交じって目に飛び込んできた絵馬がありました。小学校低学年以下の子どもでしょうか、たどたどしい文字で「ちきゅうのみんながやさしくなりますように」と書かれていました。なんて素敵な言葉でしょう。
コロナウイルスに感染した人への差別や排除が起こっています。どんなに感染拡大防止策を施しても、誰にも感染するリスクがあります。自分ではない、知らない誰かが感染したと、他人事として捉えるのではなく、「わたし」「わたしたち」のことと捉えることができれば、「大丈夫、早く良くなってね」といたわりの声をかけることができるのではないでしょうか。
「わたし」ではなく「わたしたち」を主語にしてお互いに自分事として考え行動できたら、コロナ禍が続こうとも、安心して生活ができるのではないでしょうか。感染しないようにすること以上に、信頼関係を確かなものにすることが大切だと感じています。