音を通していのちに近づく
- 公開日
- 2017/01/19
- 更新日
- 2017/01/19
いのちを守る学習
2017年1月19日(木)オープン授業
いのちを守る学習スペシャル第4弾!!
大空小で大切にしている「いのちを守る学習」を、大阪市立大学とコラボレーションをしてつくります!今回のスペシャルティーチャーは文学・芸術のスペシャリストの中川眞教授です。テーマは「音を通していのちに近づく」です。
「今日起きてから聞いた一番遠い音ってどんな音?」
という中川教授の問いかけに、
「救急車」
「電車」
「カラスの鳴き声」
と、それぞれに答える子どもたち。
奈良時代の人の日記には、「鹿児島の桜島の爆発音が奈良にいて聞こえた。」と書かれていたことを知り、とても驚いていました。
そして、「聞」という漢字の象形文字を見て、遠くてとても小さな声を聞くことが「聞く」の始まりだということを知りました。
そこで突然、二見タイム♪
東京大学の二見さんにバトンタッチです!みんなで授業をつくります!!
全員バラバラに座って目をつむります。そして、二見さんが言う「ありがとう」という言葉を自分が言われたと思ったら手を挙げるというワークショップをしました。やってみると、「ありがとう」を伝えた相手が手を挙げるということがなく、「聞く」ということが実は難しいという体験をしました。
また、2人組になって相手が話す言葉を離れた場所で聞きました。「大きな声で伝える」と「小さな声で伝える」というテーマで2回行いましたが、小さな声で伝えた方が、聞こえたという人が多かったのです。ここでは「小さな声だと聞こうとする」ということを実感しました。
ここで、中川教授から質問です。
「今回の授業で、なぜ小さな音をテーマにしたと思う?
この「小さな音」に大切なものがあるような気がするんだけど、みんなで考えてみよう!」
グループで大人も子どもも一人一人自分の考えを伝え合います。
・意識が向く。
・声が小さい人もいるから。
・大きな声は聞こえるけど、小さな声は聞く耳を持たないと聞こえない。
・小さな音は聞き逃してしまうと、命を守れないことがあるから。(災害時など)
・相手をよく見ようとするから。
最後に、セルビアで爆撃を体験した方の言葉を紹介してくれました。
『人と人との巡りあい、繋がりこそが、目に見えない小さな力、しかし、だからこそ内なる世界を少しずつ変える力になるのではないだろうか。この小さな力さえあれば、様々な土地に刻まれた記憶の豊かさに触れ、命の重さの等しさを感じ取り、自然の力の深さを確かめ合うことが出来る。生活というささやかな営みに潜む、無数の小さな力が結び合うとき、なにかを変えることが出来る。(山崎 佳代子)』
苦しい時でも一人一人の小さな力が集まれば生きていけるということが書かれていました。
小さな音や力に意識を向け、どんな時も耳を傾ける。それが、自分も人も大切にすることに繋がっていくことを再確認できた時間でした。
これからも大空小学校では、「いのちを守る学習」を大切にしていきます♪
【コミュニティ部】