今日の一言 5月4日 番外編(2) いきいきした教室
- 公開日
- 2021/05/04
- 更新日
- 2021/05/04
校長雑感 一隅を照らす
今年の加美小学校の入学式でも、このお話をさせていただきました。
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大村はまさんについて触れた「今日の一言」を下に、入学式の式辞を作ったことがあります。
今日の一言 5月22日 いきいきとした教室とは
ご存じのように、小学校では、学習目標が設定され、テストで学習成果を証明することが求められます。6年生になると全国学力・学習状況調査というテストまであります。
今までは、お子さんが何をやっても「かわいいね。がんばったね」と言っていたお母さんだったのに、90点のテストを持って帰ってきても「あなたより、もっと頑張って100点取ってる子もいるよ。あなたならもっとできるはずよ」いつの間にか人と比べるようになってしまいます。それに、これでは励ましているようで、今のこの子を「できない子」として否定しています。
さて、お母様、お父様にお願いがあります。お子さんが赤ちゃんの頃を思い出し見ていただけますか?
お母様が差し出した親指を、もみじのような小さな手でぎゅっと握り返したとき。最初に「まま」と言ったとき。はいはいをしたとき。立ち上がって歩きはじめたとき。そのひとつひとつ、一回一回に「やった!よくできたね、すごいぞ」と歓声をあげたこと。
できなかったことが、できるようになった喜びをお子さんと一緒に共有し「成長に幸福感をかんじていたこと」を覚えていらっしゃると思います。小学生になっても、そのままのお母様お父様でいてください。
『いきいきとした教室、これは全部の先生の悲しいほどの願いです。この「いきいきとした教室」というのは、単なる明るい教室、元気のいい教室とは違います。(略)ひとりひとりが、それぞれに、確実な成長感、一歩一歩高まっている、自分が育っている、という実感、それが持てる教室のことなのです。(略)自分が伸びていると感じることは、ほんとうに、人をいきいきとさせます。心の底から溢れ出てくるものがあります。』「日本の教師に伝えたいこと」大村はま)。なんと素晴らしい教室でしょうか!
われらが◯◯小学校も、こういう教室・学校を目指しています。学校が、ひとり一人の子どもの成長を喜ぶことができる場所になるよう、保護者の皆様と一緒に学校は努めて参ります。
(引用:日本教育新聞・平成30年4月16日 ”心に響く校長講話”)