学校日記

今日の一言 5月4日 番外編(3) 自慢しない良さ

公開日
2021/05/04
更新日
2021/05/04

校長雑感 一隅を照らす

 誰が置いたのでしょうか。教壇の机の上に花瓶。一輪の花。名もない花。先生は、本当にうれしく思いました。一つは、この花を置いてくれた子の優しい気持ち。もう一つは、花を置いたことを誇らしげに言ってこないことです。
 人は、自分のしたことを自慢したがるものです。できることを、あたかも自分しかできないかのように吹聴したくなるものです。そのような心は、人と比べる心です。人より優れているという気持ちになってしまいます。
 花を置いてくれた子は、そんなことは考えていないのでしょうね。偉いと思います。立派な人になると思います。皆さんも見習いましょう!
・・・
この出来事は、私が小学生の時の思い出の一つです。この原体験が、今の私の価値観をつくる大きなきっかけとなりました。ところが、今の日本は少し様子が違っているようです。

 ・何ができるのか、人に分かるように説明する人が「できる人」です。
 ・上手に自分の実績をアピールする人が「実績のある人」です。
 ・人が分かるように数値にまでして、他者と比べて優れていると
  自慢できる人が「優秀な人」です。

私には少しだけ<生きづらい>世の中です。なぜなら、昔、学校で習ったこととは違うからです。海外に長く暮らしている日本人は、日本について大きく2種類の考え方を持つ人に分かれるように思います。

(1)その国を大好きになって、
  日本の習慣・文化・教育に批判的になる人
(2)その国の習慣・文化・教育に違和感を覚え、
  日本が夢の国になってしまう人

私は、後者でした。私にとって日本は、素晴らしい教育を受け、世界に誇る習慣・文化を持っている人たちが住んでいた国でした。
 日本人と話しているのに、外国人と話しているような気分になることがあります。昔の日本がいいのにな…。
(引用:日本教育新聞 平成30年4月23日 ”心に響く校長講話”